■Blood Elf
 Sunstrider Isleは太陽の光で黄金に明るく輝いている。背の高く細身の姿、青白い肌と金色の髪をした者たちがそこには住んでいる。彼らは、Blood Elf、彼ら自身の言葉では"Sin'Dorei"と呼ばれている。

 High Elfは魔法的なエネルギーをthe Sunwellに依存していた。だが、Arthasがthe Lich、Kel'Thuzadを復活させるためにthe Sunwellを使用し、それは枯渇した。High Elfたちに残されたものは、破滅に等しい結果だった。薬を絶たれた麻薬常習者のようになり、最も良い者でも無気力なゾンビのようであり、最も悪いものは正気を失った。取り入れるべき魔法のエネルギー無しでは、絶望的にならざるを得なかった。

 しかし、その中から一人の英雄が立ち上がった。その名をKael'thas Sunstriderという。Kaelは人々に周囲の魔法のエネルギーを使用する方法と、魔法のエネルギーに対する渇望を抑えるため周囲の生物から魔法のエネルギーを吸収する方法を教えた。魔法の吸血鬼のようになったHigh Elfは、生き延びる術を学び決意と自身からBlood Elfを名乗った。しかし、魔法のエネルギーに対する更なる渇望は常に悪魔のように彼ら自身に囁きかけている。

 この抑えられない渇きは、Blood Elfの存在の大部分を占める。この特徴はLevel1から導入されている。この力を制御する者は大丈夫だろうが、そうでない者は困窮する運命に逢うだろう。『The Winnowed』とは、Blood Elfたちが絶望し魔法中毒となり、正気を失った者を指す呼び名である。

 「魔法のエネルギーに対する渇望を制御せよ。それは尽きることなき渇きである」

 Sunstrider IsleのQuestの最初に説明される言葉である。全てのBlood Elfは、魔法を使用する生き物から魔法のエネルギーを吸い取る能力を持つ。この"Mana Tap"能力は、目標の生物からManaを吸い出し、自分の体にそのManaを溜め込む。同時に複数のMana Tapを保持しておくことができる。ふたつ目の能力が、その魔法のエネルギーを開放する"Arcane Torrent"である。これは、魔法のエネルギーをクラスに応じたエネルギーに変換する。Warlockとしてこの能力を使用した時、数秒間周囲の生物をSilence状態にし、大量のManaを得た。WarriorはRageを得ることができ、Rogueはエネルギーを得られる。このため、魔法を使う相手を好んで選択することになるだろう。欠点については……後に明らかになるだろう。

 Blood Elfはかつてthe Allianceの一員であったが、"如何なる犠牲を払ってでも"、という考えでの実験を繰り返し、敵を多く作ることになった。更なる力を必死で求め、 Blood Elfは研究を続けるためthe Hordeのリソースを利用することを考えた。Kael'thas Sunstriderはthe Outlandと呼ばれる粉々になった世界に姿を消した。

 Blood Elfの目的は、魔法のエネルギーに対する渇望を無くすことと、the Outlandに消えたKaelと合流することである。



■Stealing the Light
 最近Outlandの地で、Prince Kael'thas Sunstriderとその配下のBlood ElfはTempest KeepからNaaruが居なくなるまで待っていた。Kael'thasはNaaruがこの砕けた世界でなにを行おうとしているかについて興味が無かった。ただひとつの目的は、Tempest Keepそれ自身だった。Prince Kael'thasの指示によって、Elfたちは次元要塞を襲撃すると手早く自動化された防衛網を打ち破り、人工衛星的な構造物を奪い取った。

 Elf たちにとって唯一の脅威となったのは、次元要塞の防御網を維持するために留まったひとりのNaaruだった。若干の困難はあったものの、 Kael'thasはエネルギー存在を屈服させ、魔法中毒となったBlood Elfがそれを吸収できるようQuel'thalasへと搬送した。

 首都Silvermoonにおいて、Magister Astalor Bloodswornはただ魔法的なエネルギーを吸収するだけという考えに満足せず、何ヶ月もの長い実験と探求の結果、Naaruの"光"のエネルギーを改変し、操る方法を考案した。魔法使いの考えた方法とは、the Lightの力をこのような力を持ち得ない者に与えるという一連の方法だった。Naaruの魔力を餌とする代わりに、Blood ElfはNaaruから与えられるそのthe Lightの力を行使できるだろう。

 Lady Liadrinは以前は司祭の職にあったが、その誓約を破棄していた。彼女はthe LightがBlood Elfたちを見捨てたと感じていた。Liadrinは魔法使いの方法の達成を知り、自らの意思で最初にNaaruからthe Lightを盗み取ることを申し出た。かくして新たな存在──Blood Knightが誕生した。

 この背徳のPaladinは、the Allianceの気高い英雄の神聖な力と同様の力を引き出すことができた。Blood Knightの一員の多くがかつて王の警備隊の所属していたものだった。彼らはthe Lightは必要な時に手を貸さず失望させたと信じており、囚われたNaaruのパワーを自分たちが専有することは公正なことであると考えた。 Warchief ThrallとHigh Chieftain Cairne Bloodhoofは公然とBlood Elfのやり方に異を唱えたが、Blood Knightの戦略的な価値を理解していた。実際の所、Blood Elfをthe Hordeの一員に加えた最大の理由はBlood Knightの一団の存在であった可能性が高い。

 Blood Elf Paladinは、迅速に借り得た力についての自信を深めていた。しかし、未経験の魔術師ですら知っている通り、強力な力は目的のために利用されることになるだろう……。結果は危険なものとなるかもしれない。