Warcraft III - Reign of Chaos


●Prologue
■Introduction Movie

「──Durotanの息子よ、時は最早一刻の猶予も無い。戦の咆哮は風にこだまする。過ぎたる日々は大地に爪あとを遺し、再度の対立が苦悩を生む。英雄は運命に立ち向かい、同胞を戦いへといざなう。定命の者たちに破滅の運命が、劫火の影が全てを覆うために訪れようとしている。其に相対せよ」

■Chapter.1: Chasing Visions
 Arathi Highlandsのどこかにて。若きOrc、the HordeのWarchiefであるThrallが居た。時は夜、雨が降っている。

Thrall「……この悪夢は一体……?」

 鴉がThrallを飛び越し、話しかけた。声は、Introductionの語り手のそれであった。

The Prophet「それは悪夢でなく幻視なのだ、若きWarchiefよ。着いて来なさい、さすれば私があなたの未来に待つものを明らかにしよう」
Thrall「さっぱりわからない……が、言葉に従おう」

 Thrallは鴉を追って森へと入った。鴉であったThe Prophetは、Humanの姿となっていた。

The Prophet「ごきげんは如何かな、Durotanの息子殿。私には、君が自らの進むべき道を自ら見つけるであろうことを判っていたよ」
Thrall「私は、夢で、幻視であなたを視た。あなたは何者だ? 私のなにを知っている?」
The Prophet「若きWarchiefよ、私はあなたとその人々について多くのことを知っている。私自身が何者であるかは、今は重要ではない。重要なのは、あなたが人々を率いてこの大陸の岸辺より旅立たねばならないということだ」
Thrall「旅立てだと? Humanよ、何のためにだ?」
The Prophet「Humanとな? 私は遥か昔に人に足るべき所を失い、今は人とは異なるなにかとなった。まあ、それは良い。それよりも、私は未来を幻視し、そして、この世界を劫火に包むために訪れる燃え盛る影を知った。あなたも同様のものを感じ取ったのではないかね?」
Thrall「the Demon……その再臨」
The Prophet「その通り。そして海を越え、遠き大陸Kalimdorに同胞を導くことだけが、彼の存在に対抗することとなるだろう!」
Thrall「だが、一体どうやって──」
The Prophet「若きWarchiefよ、その内私はあなたの質問全てにこたえるだろう。だが、今しばらくは戦士たちを呼び集め、この土地から旅立つ準備をすべきであろう。時至ればまた、その時に」

 The Prophetは再び鴉に姿を変えると飛び去った。

Thrall「全く要領を得ない。だが、精霊たちが囁く……彼の者の言葉は真実であると」


■Chapter.2: Departures

 三日後、Lordaeronの海岸近く。小規模なOrcの野営地にて、Thrallはこの先になにが待っているのかを懸念していた。

Thrall「三日が経ったが……預言者は未だ現れない。彼を信頼したことが失敗でなければよいのだが」

 GruntがThrallに駆け寄る。

Grunt「Warchief! 命令に従い一族は集まりつつありますが、全ての者との連絡を取るにはまだ時間がかかります」
Thrall「よし、野営地を整えよ。戦士たちが来た時のために、宿と食料を用意するのだ」
Grunt「諒解しました、Warchief」
Thrall「Grom Hellscreamとの連絡は取れたか? 彼とWarsong一族はこの地にいるようなのだが」
Grunt「いいえ、Warchief。これまでの間、Hellscream殿のことは聞き及んでおりません」
Thrall「ええい、Grom、君はどこにいるんだ?」

 Orcたちが野営地を整えると、程なくしてHumanが河に橋をかけた。

Human Captain「Orcども! 貴様らは同盟抑留法(the Alliance Internment Act)に違反している! 我々は貴様らの指導者の一人を既に捕らえた。降伏すれば、命だけは見逃してやろう」
Grunt「Warchief! 奴らは我らの首長の一人を捕らえたと云っていますが、もしかしてそれはGrom殿なのでは?」
Thrall「そうでないと思いたいが。だがもしもHellscreamを捕らえたとしたら、彼らを後悔させてやる! Lok-Tar Ogar!(Orcの戦の掛け声。『勝利か死か』を意味する) 戦士たちよ! Humanどもを追い返せ!」

 ThrallはGromの捕らえられた檻を目指して進む。多くのHumanを打ち倒し、ThrallはGromの元へとたどり着き彼を解放した。

Thrall「大丈夫か?」
Grom Hellscream「大丈夫だ、兄弟。幸いなことに、誇りを傷つけられた以外はな」
Thrall「それは良かった。ここに集まったのは他でもない。私たちはこのHumanの地から永遠に旅立つのだ」
Grom Hellscream「諒解した。こっちへ来い。オレに良い考えがある」

 Gromは河を見下ろす場所へと歩んだ。そこには数隻のHumanの船が係留されていた。

Grom Hellscream「Humanの船を使えば良い」
Thrall「素晴らしい。だが、私たちはthe Hordeでまだ集まっていない者たちを待つ必要が──」
Grunt「Warchief、the Hordeの召集は完了致しました。ご命令を」

 Orcたちは船に乗り込み出航した。The ProphetはOrcたちに見えぬ岸壁の頂上に現れた。

The Prophet「行け、若き者Thrallよ。西へ、Kalimdor大陸へと向かえ。汝の運命を見出す場所へ。汝の種族が救われるべき場所へ」



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●Prologue
■Cinematic

 The ProphetはHumanの首都へと飛ぶ。Humanの国々にはびこる幾つかの問題を討論する会合が開かれている。

「Orcたちが再び軍を再編していると報告を受けている」
「確かに、最近の収容所に対する攻撃は充分それを裏付けている」
「そうだな。the Hordeは再び活動し始めている」
「莫迦々々しい。わが国にとって緊急の問題ではない。the Hordeが我々の問題の戸口へと立つまで、監視するだけでよかろう」
Ambassador「Orcは我々にとって主問題ではありません。大事なことは先程から私が云っていることです。Terenas王、私の懸念を受け止めていただきたい。北方地方に広がる疫病は危急の対応を要しております」

 The Prophetが会議室の中央へと飛ぶ。国王だけがそれに気づいた。

「疫病だと? 魔術師たちは何を恐れているのだ?」
「落ち着きたまえ。その疫病が我らに対する脅威となるにしても、なにをすべきだと云うのかね?」
Ambassador「私がこの懸念を抱いた時より、Kirin Torは既に村を検疫下に置く準備を行っております」
King Terenas「大使殿、私は証拠なくして検疫を許可することはない。彼らは病人でなくとも、それぞれの土地で充分に苦しんだ」

 The Prophetが姿を現した。

The Prophet「既に彼らは病に置かされております、偉大なる王よ」
King Terenas「何を云っておるのだ? 貴公は誰だ?」
The Prophet「人類全てが今危機に瀕しております。闇の潮流は再び訪れ、世界全てがその瀬戸際にいるのです」
Ambassador「黙れ。警護兵ども、この男をつまみ出せ!」
The Prophet「耳を傾けよ。唯一の希望は、忘れられし西の大陸Kalimdorへと人々を率いて旅立つことだと」
Ambassador「西へと行け? お前は狂っているのか?」
King Terenas「大使殿、落ち着きたまえ。私は貴公が何者か、何を信じているのかは分からない。だが、要点を得ない預言者に付き合っている暇はないのだ。我らの国は利害関係からの問題が山積している。だがそれは、我らが民をどうすれば最も良く守ることができるのかを決めるためのものなのだ。貴様などに悩まされるものではない。今すぐ去るがいい!」
The Prophet「私はかつて人類を失望させたが、再びその愚を繰り返すつもりはない。あなたがこの問題を取り上げないのならば、他の者を見出すだけのこと」


■Chapter.1: The Defense of Strahnbrad

 最近のLordaeron南方で起こるOrcの反乱に対し、the Allianceが断固たる処置をとらざるを得なかった。Orcの脅威に対して、Terenas王は高名な二人のPaladinをその地へと遠征させた。一人は王の息子、Arthas王子。もう一人は伝説にも詠われるUther the Lightbringerである。

 Arthasがその地へとたどり着くと、Utherの部隊が訓練を行っていた。

Uther the Lightbringer「ようこそ、Arthas殿下。我らはあなたの参戦を光栄に思いまする」
Arthas「形式などどうでも良いですよ。俺はまだ王ではないし。逢えて嬉しいです」
Uther the Lightbringer「私もだよ。Terenas王が君を遣わせてくれたことを嬉しく思う」
Arthas「父はあなたの忍耐と経験とを俺に学ばせようと考えてるんです」
Uther the Lightbringer「それは夢見る父親の持つ権利のひとつさ、そうだろ?」


Arthas「ここが俺たちの居る場所です。偵察は丘のどこかにOrcの野営地があることを確認しました」
Uther the Lightbringer「心配した通りということか」
Arthas「それよりも尚悪い状況ですよ。奴らは近くにあるStrahnbradの村を襲撃しようとしています。俺の知る限り、村は全く無防備です」
Uther the Lightbringer「私はすぐにOrcの拠点に攻撃をしかける。君は独力でStrahnbradを防衛することができるかね?」
Arthas「勿論です。心配は無用です」
Uther the Lightbringer「よし、村を救ったらOrcの拠点で合流しよう。気をつけろよ、Arthas」

 Utherが離れ、Arthasは村に向かう。OrcのSlavemasterが捕らえた者たちを連れて行き、他の者たちを処刑している。

Slave Master「残った者ども、死んだ奴らを運び出せ!」
Grunt「さっさと動かんか!」

 Arthasとその配下の軍が街からOrcを追い払う。多くの市民がこの勝利を見て集まって来た。

Sylvia「感謝します、Arthas王子!」
Daniel「連れて行かれた人たちはどうなるの?」
Arthas「心配するな。我々は彼らを必ず見つけ、無事に家に帰してみせる」

 Knightが急いで現れる。

Knight「Arthas王子。Uther卿がOrcの野営地に急ぎ来るようにとのことです!」
Arthas「退屈する暇もないな。行くぞ!」


■Chapter.2: Blackrock and Roll

 僅か20分後、ArthasはBlackrock一族の野営地の近くでUtherと合流した。

Uther the Lightbringer「若者よ、丁度良かった。Orcの指揮官に降伏を勧告するために選りすぐりのKnight二人を送り出したのだ。彼らも間もなく戻って来るだろう」

 殆ど同時に、人を乗せていない馬が森から戻ってくる。

Uther the Lightbringer「なんということだ。Orcどもめ、降伏する気はないようだな」
Arthas「では、あの獣どもを殺し尽くしましょう!」
Uther the Lightbringer「忘れるな、Arthas。我らはPaladinなのだ。復讐は我らのなすべきことではない。感情のままに殺戮を行えば、我々もまたOrcの如き存在に堕するだろう」
Arthas「わかりました」
Uther the Lightbringer「そうだな、君が充分にその実力があると思っているのなら、君に攻撃部隊を率いてもらおう」
Arthas「私がですか? 勿論ですとも!」
Uther the Lightbringer「では私はここに残り、不愉快なあの獣たちの野営地からの脅威がここに及ばぬよう守りを勤めよう」
Arthas「あなたを失望させるようなまねはしません」
Uther the Lightbringer「勿論、そんな結果がないことは良く知っているさ」

 ArthasはOrcの野営地へと急いだ、Orc BlademasterがHumanの野営地へと接近する。Utherは素早く戦闘を開始する。
Blademaster of the Blackrock Clan「愚かなPaladinどもめ! 我らBlackrock一族のWarlockは預言した! まもなくDemonが空より降臨し、世界を劫火に包むだろう!」
Uther the Lightbringer「何度と無く聞いた戯言を。Orcは何も学ばんらしいな!」

 UtherがBlademasterを攻撃すると、それは霧となって消えた。

Uther the Lightbringer「これはミラーイメージ(註:BlademasterのTalent。攻撃力の無い分身を作り出す)か。奴らは何をしようというのだ?」

 生贄の洞窟にて、本物のBlademasterはHumanの囚人を捕らえていた。

Blademaster「破滅の時は近い! 我らが主たるDemonよ、僅かながらの生贄で御心を慰めたまえ!」
Unlucky Footman「この呪われし存在め! お前らなど──」

 Blademasterは全てのHumanを殺した。

Arthas「Orcを殺せ! 殲滅しろ!」

 Arthasとその軍はBlademasterとその配下を打ち破った。

Uther the Lightbringer「若者よ、よくやった。これは、勝利に等しい」
Arthas「そうではありません、Uther。Orcは人々を生贄に捧げていました。奴らはDemonを召還しようとしていたようです」
Uther the Lightbringer「信ぜよ、若者よ。Orcは滅びつつある伝統に従っているだけのことだ。我らは遥か昔にDemonを打ち破ったのだからな。さて、戻るとしよう。長い一日だった」


■Intermission: Jaina's meeting

 場所はAntonidasによって統べられる魔術師王国Dalaranへと移動する。The Prophetはここでもう一人のHumanの指導者に逢っていた。

The Prophet「あなたは国王よりも賢明でなくてはならない! 終末は迫っているのだ!」
Antonidas「先程も話した通り、私はそのように莫迦げた話に興味はない!」
The Prophet「そうか、私は無駄な時を過ごしたようだ」

 The Prophetは鴉に姿を変え離れ飛んだ。

Antonidas「Jaina、姿を見せなさい。彼は去った」
Jaina「師よ、盗み聞きをしてしまい、申し訳ありません。ですが──」
Antonidas「私が頼りにしているのは、君の検証的な性格なのだよ。だがあの狂人は、世界の終焉を信じこんでいる」

 二人は城の中へと手レポートする。

Jaina「私は疫病の騒ぎが北方地方中に広がっていると聞きました。その疫病が魔法的なものであると、あなたは本当に信じているのですか?」
Antonidas「可能性は大いにある。だからこそ、君に調査のためにその地に行くことを依頼したのだよ。加えて、特別な勅使が手助けをしてくれるよう手はずを整えてある」
Jaina「師よ、諒解いたしました。最善を尽くします」
Antonidas「君が最善を尽くすことはわかっているよ。では、気をつけてな」


■Chapter.3: Ravages of the Plague.

 三日後、Alterac近くでArthasとその配下の者たちは、King's Road沿いの十字路で待っていた。

Captain「Arthas殿下、我々が待ってからもう何時間にもなります。本当にご友人は来れられるのですか」
Arthas「勿論だ。Jainaはほんのちょっとだけ遅れているだけさ」

 Jainaは道を下ってくる。その背後から、二体のOgreが追って来ている。

Captain「彼女を助けるのだ!」
Arthas「刃を下ろせ、彼女の実力は自身を守るに足りている」

 Water Elementalを呼び出すと、JainaはOgreの一体を屠った。他のOgreは逃げ出した。

Arthas「紳士諸君、Kirin Torの特使にしてこの大陸で最も有望な魔女のひとり、Jaina Proudmoore嬢だ。相変わらずのようだね、Jaina。君に逢えて嬉しいよ」
Arthas「Arthas、あなたも相変わらずね。あなたと共に過ごした時から随分経ちましたけどね」
Arthas「そう、そうだね。それはそれとして、我々はそろそろ目的を果たさねばならない」
Jaina「私たちの調査によると、疫病はこの北の地域から広まったと考えられます。King's Road沿いの村を調査すべきでしょうね」

 ArthasとJaina、それに兵士たちが道沿いに進むと、やがて小さな農場が見えた。

Stacie「Arthas王子! 前方に壊れた橋が見えます!」
Achilles「我が主、誰かが橋を反対側から破壊したようです。河を越える他の道もありますが、こちらほど安全ではありません」

 Arthasは途中山賊の攻撃を受けたものの、更に先へと進んだ。河の反対側へと辿り着くと、Skeltonの一団に出くわした。村のはずれに到着すると、その村は燃え、近くに幾人かの兵士がいた。

Arthas「あの生き物はなんなんだ?」
Sergent「Undeadです。この村の者全員が狂気に侵されたのです! 村を守るために最善を尽くしたのですが……」
Arthas「そうか。この元凶を突き止めてやる」

 彼らはArthasとJainaにハエのたかった穀物を渡す。

Jaina「この土地の穀物は……死んでいるようだわ」
Arthas「穀物が疫病に侵されているというのか?」
Jaina「そうでなければ良いのだけれど。これらの穀物を運ぶための木箱には、北の自治区Andorhalから出荷された印が押されていますね。この木箱が疫病を広めた原因だとしたら、どれ程多くの村が被害を受けているか想像がつかないわ」

 ArthasとJainaは村を探索する。そこには、少数のElfのPriestがいた。

Priest「お初目にかかる。我らはQuel'Thalasより来たPriestである。この奇妙な呪いを祓うのを手伝うためにここを訪れた」
Jaina「Elfたちの寛大なる行為に感謝を」
Priest「この村の外れに穀物倉庫があることをご存知かな。この悪影響を及ぼしているものはそこに居るのかもしれない」
Arthas「よし、そこを調べてみよう」

 前方の建物からDwarven Mortar Teamが外に向かって発砲している。

Arthas「何を撃っているんだ?」
Mortar Team「忌まわしいSkeltonどもを打ち壊してるのさ。この燃える村は奴らで満杯だよ」
Arthas「君たちの助けを借りたい。町外れに破壊すべき倉庫がある」

 Arthasたちは倉庫に向かって進んだ。そこでは、幾体かのUndeadがNecromancer Kel'Thuzadの周囲に集められている。その近くには、穀物用の木箱が多く積まれていた。

Kel'Thuzad「発見されたか! 逃げよ、そして主命を果たすのだ! 残念だが、これ以上ここにて愚図々々しているわけにはいかぬ。だが……使命を果たせ」

 巨大なつぎはぎの生き物が建物から現れ、Kel'Thuzadが逃げる間にUndeadを伴ってArthasとJainaを襲った。

Jaina「あれは、違う死体どうしをつなぎ合わせた生き物のようね」
Arthas「そんなお勉強は、ヤツを倒した後にしよう。そうだろ?」

 Arthasと率いられた軍はUndeadを倒し、汚染された穀物の倉庫を破壊した。

Arthas「結局どういうことなんだ? あの黒い衣の魔法使いは何者なんだ?」
Jaina「あのローブの人はNecromancerだと思うわ。彼とその配下の者たちは、この疫病に関わっていることは間違いないでしょうね」
Arthas「ああ、Andorhalでヤツを探し出せば答えが見つかる可能性が高いだろうな」


■Chapter.4: The Cult of the Damned

 翌日、Andorhalの外側でArthasとJainaはUndeadに追いついた。Arthasはすぐに行動に移った。

Jaina「あれは、Necromancerと共にいた信者たちだわ! 彼らは鉱山で何をしてるのかしら?」
Arthas「発見されるまで待つ必要はないだろう! 攻撃!」
Undead Acolyte「侵入者どもに禍あれ! 我らが主の計画を邪魔させてはならぬ!」

Arthas「ここに野営地を築こう。支援の軍なしで信者どもが潜むこの場所から進むよりはマシだろう」
Jaina「余り賛同できないけれど」

 Arthasの兵は素早く野営地を築いた。Arthasがその地域を探索すると、既に穀物は配送され、ArthasとJainaの行動が手遅れであったことが明らかとなった。彼らはNecromacerと再び出逢った。

Kel'Thuzad「また逢えましたな、幼子ども。私はKel'Thuzad。貴方がたに警告をしよう。早くここから去りなさい。好奇心は貴方がたの死を招くことになりましょう」
Arthas「Necromancer、お前はこの疫病の首謀者なのか? この教団はお前が作り上げたのか?」
Kel'Thuzad「左様。the Cult of the Damnedに対して疫病に侵された穀物を配送するよう命じました。だが、これらの成果は私のものではないのですよ」
Jaina「一体、どういうこと?」
Kel'Thuzad「私はDreadlord Mal'Ganis様に仕える者。彼のお方はこの地を清め永久なる闇の楽園を創造するthe Scorgeを支配しておられるのです!」
Arthas「the Scorgeはこの地を清めるだと?」
Kel'Thuzad「ええ、勿論、生きている者たちをです。彼のお方の計画は既に始まっております。これ以上の証左を求めるのならStratholmeにて彼のお方をお探しなさい」

 Kel'ThuzadがAndorhalの奥へと逃げるが、Arthasはそれを追った。そして、ArthasはKel'Thuzadに致命傷を与えた。

Kel'Thuzad「世間知らずの莫迦者めが。私が死んだとて、物語は何も変わらぬわ。程なく、この地に対する災厄は……始まろう」

 Kel'Thuzadは死亡した。


■Chapter.5: March of the Scourge

 ArthasとJainaとは、Stratholmeへ行く途中にHerthglenに到着した。

Jaina「Hearthglenに着いたわ! ここで休めるわね」
Arthas「彼らは戦いの準備をしているようだが」
Footman「Arthas王子! 多数のUndeadの兵士が時々村を攻撃し始めたのです。一体、どうなっているのでしょうか!」
Arthas「畜生。Jaina、俺はここに残って村を守る。君はUther卿にできる限り早くこの事態を伝えてくれ」
Jaina「でも──」
Arthas「Jaina、急いでくれ! 今は一刻を争う!」

 Janiaは離れるとテレポートする。Arthasは開けられた木箱を視界の端に捉えた。

Arthas「待て──その木箱は一体なんだ?」
Footman「Andorhalから出荷された穀物です。大丈夫です、既に村人への分配は終わっておりますから」
Arthas「なんてことを。疫病は人々を殺すのではなく、変貌させること……Undeadへと変えることを目的としているんだ! 守りを固めろ! 村人がUndeadへと変貌するぞ」

 Arthasと街の軍隊は、JainaがUtherを連れてくるまで長時間持ちこたえなくてはならなかった。だが、Undeadが村にあふれ始めた。Arthasとその軍隊は数で勝られ、配色が濃厚になった。

Arthas「光よ、我に力を!」

 角笛が吹き鳴らされ、Uther the Lightbringerとthe AllianceのKnightの軍が突撃してくる。Jainaもまた彼らと共に居た。

Uther the Lightbringer「Lordaeronのために! 王のために!」

 UtherとKnightは相当のUndeadを滅ぼし、村からその脅威を追い払った。

Arthas「これ以上無いタイミングでした、Uther」
Uther the Lightbringer「喜ぶのはまだ早いぞ、この戦いはまだ終わりには程遠いぞ! 若者よ、私は君が長時間持ちこたえたことに驚いている。だが私が丁度到着しなかったとしたら──」
Arthas「Uther、私は最善を尽くした。Knightの部隊が私の部下にいたら、私は──」
Uther the Lightbringer「今は自負にかまけている時ではない! ここで起こったことはまだ始まりに過ぎない。我々の兵士が一人倒れる度に、Undeadの軍は増えていくのだ」
Arthas「それならば、奴らの首謀者を倒すべきだ! 俺はStratholmeに行き、俺がしなければならないこと、Mal'Ganisを倒す!」
Uther the Lightbringer「楽観的過ぎるぞ、若者よ。お前は勇敢ではあるが、死の全てを指揮する者をたった一人で打ち倒すことはできないだろう」
Arthas「Uther、あなたが同行するかどうかはあなたの自由だ。俺は、行く。例えあなたが同行しなくとも、必ず行く」

 Arthasはただ一人森を抜けてStratholmeに向かった。暫く進むと、彼の前にThe Prophetが現れた。

The Prophet「ご機嫌はいかがかな、若き王子よ。話をしたいのだが」
Arthas「貴様のような輩と話す時間は無い」
The Prophet「私の話に耳を傾けたまえ、少年よ。この地は失われる! 影は既に地を覆い、あなたの行動はそれを阻止する一助とはならぬ。もしも真実人々を救いたいと望むのなら、人々を率いて海を越え……西へと向かうのだ」
Arthas「逃げろというのか? 俺の居場所はこの地に在り、俺のなすべきことは人々を守ることだ!」
The Prophet「そうであれば、既に運命は定まった。忘れることなかれ。あなたがより激しく敵を殺そうとすることが、より早く守るべき人々を敵の手に委ねる結果となるであろうと」

 The Prophetは鴉へと姿を変えて飛び去った。この会話を聞いていたJainaが姿を現す。

Jaina「盗み聞きをしてしまってごめんなさい。でも──」
Arthas「なにも云うな!」
Jaina「Arthas、私はあの方に強力な力を感じたわ。おそらく、彼は正しいと思う。何が起きるのかを知っているのだと思うの」
Arthas「Jaina、奴が何を云おうと俺は故国を見捨てない。狂人が何を見たとて、気にする必要は無い。さあ、行こう。」

 ArthasとJainaはStratholmeへと向かった。


■Chapter.6: The Culling

 翌朝ArthasとJainaはStratholme近郊に到着した。Utherもまた追って来た。

Arthas「Uther、あなたも来てくれましたか」
Uther the Lightbringer「少年よ、落ち着きなさい。君は確かに王子ではあるが、私はPaladinとしてはまだ君の指揮官なのだ!」
Arthas「忘れてなどいません。聞いてください、Uther、疫病についてあなたはもっと知る必要が……」

 Arthasは穀物の木箱が開けられているのを目にした。

Arthas「なんてことだ。ここの人々は既に疫病に感染しているのか! 今は普通に見えても、彼らがUndeadへと変わるのは最早時間の問題だ! この街のUndeadを浄化しなくては」
Uther the Lightbringer「本気で云っているのか? それよりも他の手段を考えねば」
Arthas「何を云ってるんだ、Uther! 次期国王として、お前にこの都市のUndeadの浄化を命じる!」
Uther the Lightbringer「……君はまだ我が主君ではない。例えそうであったとしても、そのような命令に従うわけにはいかぬ」
Arthas「それは、俺にとっては反逆罪に等しい」
Uther the Lightbringer「反逆罪だと? Arthas、君は理性を無くしたのか?」
Arthas「なんだと? ……Uther卿、王位継承権を持つ者として指揮官の職を解き、Paladinの軍務を停止させる」
Jaina「Arthas、止め──」
Arthas「この命令は絶対だ! この地を救う意思を持つ者は俺の命令に従え! そうでない者は……俺の目の前から消え失せろ!」
Uther the Lightbringer「Arthas、お前はやるべきではないことをやろうとしている」

 Utherは数人のKnightと共に去った。Jainaもまた背を向けた。

Arthas「Jaina?」
Jaina「Arthas、ごめんなさい。私はあなたをこれ以上見ていられないわ」

 JainaもUtherと同じく立ち去った。Arthasは、街からUndead──Undeadとなるであろう人々を浄化し始める。その時、Undeadの首魁が現れた。

Mal'Ganis「待ちかねたぞ、若き王子よ。我はMal'Ganis。見ての通り、お前の民は今や我のモノとなった。命の炎が消え、そこに住むモノが変貌していくであろう──永遠にな」

 Mal'Ganisは家を破壊すると、その中に住んでいた人をUndeadに変貌させた。

Arthas「Mal'Ganis、我々はそれを終わらせるために来た。俺とお前とで」
Mal'Ganis「口先だけは勇敢だな。残念ながら、ここで終わりとはならん。若き王子よ、貴様の旅は始まったばかり。軍を率いて極北の地Northrendへ来い。我らの雌雄を決するのはその地にてすることとしようぞ。そして、貴様の本当の宿命が解き放たれるのもな」
Arthas「そうしなくてはならないのならば、地の果てまでも貴様を追おう! 聞こえたか? 地の果てまでも、だ!」

 三日後、Jainaは虐殺の行われたStratholmeの近郊に居た。街の大部分は未だ燃えさかる炎に包まれていた。

Jaina「なんて多くの死者が……本当にこれをあのArthasが行ったのかしら」
Uther the Lightbringer「Jaina! Jaina Proudmoore! ここでなら君に逢えると思っていた。お嬢さん、Arthasは、彼はどこへ行った? どこで船に乗った?」
Jaina「この大陸を後にする前に、Arthasは私に逢いに来ました。彼に行かないよう云ったのですが、それを彼は足止めのように聞こえると云いました!」
Uther the Lightbringer「それで、彼はどこに行ったのだ?」
Jaina「Northrendです。Arthasは、彼はMal'Ganisを倒すためにNorthrendへ行くと」
Uther the Lightbringer「なんてことだ、あの若造め! 私はTerenas国王にこのことを知らせなくてはならない。お嬢さん、あまり自己嫌悪すべきではない。君はこの大虐殺に何の関係も持たないのだから」

 Utherが去ると、The ProphetがJainaの前に現れた。

The Prophet「この地での『死』の存在は一時的に収まったように見えるだろうが、油断めされるな。あなたの若き王子は極寒の北の地で死と遭遇することとなろう」
Jaina「なんということを! Arthasは、ただ自身が信ずるものに純粋なだけだわ!」
The Prophet「それは賞賛に値する行為かも知れん。だが、その激情こそが彼の破滅となるだろう。若き魔女よ、今やそなたに託す他ない。あなたは人々を西の古代の大陸Kalimdorに率いねばならない。そこで世界を覆う影と戦い、この世を劫火より救うことができそう」


■Chapter.7: The Shores of Northrend

 一ヶ月が過ぎ、Arthasの艦隊はNorthrendのDaggercrap Bayへと到着した。

Captain「ここは光に見捨てられた地です。ほとんど太陽を見ることができないでしょう! この骨に染み入る寒さにも関わらず、震えてもいない。我が主よ、大丈夫ですか?」
Arthas「Captain、我が軍は全て辿り着いたのか?」
Captain「ほとんどは。ですが、少数の船は──」
Arthas「よし、充分だ。我らが最初になすべきことは、ちゃんと防衛できる野営地を設立することだ。世界を覆う影がどのように待ち受けているか分からないからな」

 兵士たちは野営地を設立する場所を探すため、Arthasの後に従っている。彼らは金鉱を発見した。

Arthas「金鉱だ! ここに野営地を設立しよう」

 Peasantsが急いで野営地を設立し始める。しかし、隠れていたDwarfによって気絶させられた。

Arthas「攻撃を受けたぞ! 援護しろ!」
Muradin Bronzebeard「畜生め! お前らはUndeadじゃないのかよ! 生きていやがる!」
Arthas「Muradinなのか? Muradin Bronzebeardなのか?」
Muradin Bronzebeard「なんてこった、若造が、まさかお前が救出に来てくれるとは、想像もしなかったぜ!」
Arthas「救出だって? Muradin、あなたがここに居るとは想像もしてなかったんだが」
Muradin Bronzebeard「だがな、若造、お前の助けを借りたい。オレたちは攻撃を受けて離れ離れになっちまった。助けてくれるとありがたいんだがな」
Arthas「勿論、手助けするさ。行こう!」

 ArthasはMuradinたちを救い、Undeadの拠点を破壊した。

Arthas「これでよし。Muradin、所でこんな場所でなにをしてたんだ?」
Muradin Bronzebeard「おう、若造、この凍てついた不毛地帯のどこかに、古代の移動用ゲートが建っている。多分、それがFrostmourneという名のRunebladeが隠された場所へと転送してくれる筈だ。オレたちは、Frostmourneを手に入れるために来たんだ。んで、その移動用ゲートの近くまで来たと思ったら、多数のUndeadに遭遇したってわけさ」

 Arthasの配下の兵士が急いで報告を行う。

Captain「Arthas王子、我らはMal'Ganisの痕跡を発見できませんでした」
Arthas「気にするな。奴は俺から逃れることはできん。Captain、ここに野営地を築け」
Captain「諒解しました」


■Chapter.8: Dissension

 翌朝、新たに設立された野営地に、Terenas国王からの使者がZeppelinによって到着する。

Captain「申し訳ありません、大使殿。王子は不在となっております。何用にてこのような場所に来られたのでしょうか?」
Emissary「王命により、あなた方はLordaeronに戻らねばならぬ。Uther卿は国王に遠征隊を引き上げさせるように進言した」
Captain「私たちに帰還せよということですか?」
Emissary「その通りである。私の配下の者の報告によると、海岸までの道はUndeadによって塞がれているとのことだ。船に戻るには、別の道を見つける必要があろう」
Captain「Undeadどもめ! 森を切り開いて道を作るとします」

 Peasantsは木を切り倒し始める。暫く後、Arthasは野営地に戻るが、それに誰も気づかない。

Arthas「Captain、何故野営地に見張りの一人もいないんだ?」
Captain「我が主よ、お父上がUther卿の進言によって我々に帰還命令を出されました」
Arthas「Utherが呼び戻しただと? 畜生! 配下の兵士が俺を見捨てたら、Mal'Ganisを倒すことができなくなる。奴らが船にたどり着く前に、船を燃やしてしまえば!」
Muradin Bronzebeard「若造、いくらなんでもそれはどうかと思うぜ?」
Arthas「全ての船を劫火にかえす! 我らの目的を果たすまで、誰一人として戻らせはせぬ!」

 Arthasは彼らよりも早く船にたどり着くために、Undeadの塞いでいる道を通ろうと考える。Muradinの助言により、Arthasは傭兵を雇った。ArthasはUndeadの道を越えて彼らよりも早く船にたどり着き、五隻の船を全て沈めた。

Arthas「我が配下の者たちよ! この血に飢えた傭兵どもは我らの船を焼き尽くし、故国へと帰る手段を奪い取った! Lordaeronの名のもとに、こ奴らを虐殺せよ!」
Footman「けだものどもめ、地獄に落ちろ!」
Knight「殺せ、全ての者どもを!」

 傭兵たちは、Arthasとその配下の者たちによって殺された。

Footman「船は全ては介されました。どうしたらよいのでしょう?」
Arthas「聞け! 我らは故国に戻る術を失った、最早勝利するより他ないのだ! この地で築き上げるか、敗れ去るかのいずれかだ。野営地に戻り、準備せよ」


■Chapter.9: Frostmourne

 翌日、野営地でArthasとMuradinとが顔を合わせた。

Muradin Bronzebeard「お前は自らのために戦った傭兵を裏切り、配下の兵士に嘘をついた。Arthas、お前はどうしたんだ? 今のお前にとって復讐こそが一大事なのか?」
Arthas「Muradin、見逃してくれ。君はMal'Ganisが俺の故郷にしたことを見ていない」

 彼らが会話をしていると、Undeadの声が谷に響く。Mal'Ganisが姿を現す。

Mal'Ganis「"闇の主"はお前が来ることを予見していた。ここでお前の旅は終焉を告げる。世界の天井たるこの地で、捕らえられ凍てついたお前は破滅と死の歌を歌うことだろう」
Muradin Bronzebeard「こいつぁ、不味いぜ。完全に囲まれてやがる」
Arthas「諦めるな。Frostmourneを手に入れるのを手伝え! 本当にそれが云う程に強力ならば、我らの側に勝利の天秤が傾くかもしれないのだぞ!」
Muradin Bronzebeard「だがな、若造、悪い予感がするんだよ。とはいえ、そうすることを約束しよう」
Arthas「Captain、後は君に任せる。行くぞ」

 ArthasとMuradinは移動ゲートへと向かう。ゲートは谷の北側にあった。谷は数匹の生き物によって守られていたが、Arthasはそれを打ち倒した。最終的に巨大な守護者が現れ戻るよう警告するが、Arthasは気にもせずに打ち倒した。

Guardian「戻れ……早く……手遅れになる前に……」

 守護者が守っていたゲートが開き、ArthasとMuradinは移送された。そこには、台座の上にFrostmourneが宙に浮き、氷に包まれていた。

Arthas「見ろ、Muradin、俺たちの救世主、Frostmourneだ」
Muradin Bronzebeard「待て、若造。台座に碑文が刻まれている。警告だぜ。"如何なる者が手にしようと、この刃は永遠に力を振るう。刃は血肉を引き裂くのみならず、魂をも傷つける"。なんてこった、わかっているべきだったぜ。この刃は呪われてやがる! こんな場所からはおさらばしようぜ!」
Arthas「俺は、故国を救うためならば甘んじて呪いをも受けよう」
Muradin Bronzebeard「行こうぜ、Arthas。こんなことは忘れて、配下の者どもをちゃんと故郷に帰すんだ」
Arthas「黙れ! 何者をも俺の復讐を止めることはできない。旧友たるお前でもだ。聞け、この場所にいる亡霊どもよ。俺の民を救ってくれるのなら、俺は何でも与えてやる、何の代価でもくれてやる」

 Frostmourneを取り巻いた氷が砕け散る。砕けた氷の破片がMuradinを串刺しにして、彼を殺した。Frostmourneが地上に突き立った。ArthasはPaladin War Hammerを捨て、Frostmourneを手にした。Arthasは野営地へと踵を返した。そこではCaptainが待っていた。

Captain「Arthas王子! Muradin殿は何処におられるのです? 最早これ以上持ちこたえるのは不可能です!」
Arthas「Muradinは死んだ。諦めるな、Captain。敵対する者はFrostmourneの力の前にひれ伏すだろう!」

 ArthasとFrostmourneの刃の前に、Undeadは圧倒される。Undeadを打ち破ると、Mal'Ganisが現れる。

Mal'Ganis「"闇の主"が云われた通り、貴様は友の命を糧としてFrostmourneを手にした。我が思うよりも貴様は強き者であったな」
Arthas「無駄口を叩くなMal'Ganis。俺は今Frostmourneの声だけを聞いている」
Mal'Ganis「お前は"闇の主"の声を聞いているのだ。それは貴様の振るう刃を通じて貴様に囁く。小僧、奴めはなんと云っている?」
Arthas「復讐の時だと、そう告げているぞ」
Mal'Ganis「なんだと? そのようなことをできる筈が──」

 ArthasはMal'Ganisを殺した。

Arthas「全て、終わった」

 Arthasは冬山をさまよいながらFrostmourneの声によって苦しめられ、やがて理性を失った。今やArthasはFrostmourneの闇の意思によって支配され、目的のもとにLordaeronへと帰還した。帰還したArthasは庭を通り城へと戻った。Arthasは父たるTerenas王の前に深くこうべを垂れた。

King Terenas「我が息子よ。私はそなたがやり遂げるであろうと──」
Arthas「最早民衆のために尽くす必要など無い。王冠の重みを支える必要も無い。全ては私が行おう」

 Arthasは剣を掴むとTerenas王を突き刺した。

King Terenas「これは……一体……息子よ……」
Arthas「父よ、後は俺に任せろ」

 玉座から血が流れ王座のきざはしへと至る。

Arthas「王国は滅ぶ。そして、その灰燼より興る新たな軍が世界の根幹を揺るがすこととなろう」


††† ††† ††† †††



■Chapter.1: Trudging through the Ashes

 Lich Kingによる死人返りの疫病は、首都からLordaeron全域へと広がった。要たる国王を失った衝撃によって士気の上がらないLordaeronの軍隊は、飢えたUndeadの戦士たちによって壊滅させられた。今やLordaeronは以前の面影も無い。

 小さな村の近くにArthasはテレポートで訪れた。Arthasは最早人間ではなかった。彼は死せる馬を騎馬とし、Frostmourneを手にしていた。皮膚と髪は灰色に変貌していた。

Arthas「どういうことだ?」

 ArthasはUndeadの他にDreadlordの姿を見出した。

Arthas「Mal'Ganis! 貴様が何故生きているのかはわからんが、俺は──」
Tichondrius「落ち着かれよ、Arthas殿下。私はTichondrius。Mal'Ganisのように見えるでしょうが、私は同じくDreadlordの一人です。貴方の敵ではございませぬ。貴方を祝福するために参った次第なのです」
Arthas「祝う、だと?」
Tichondrius「貴方は父たる国王を殺し、この地にScorgeを招いたことにより最初の試練に合格したのです。Lick Kingは満足しておられますよ、あなたのその熱意に」
Arthas「俺は民衆と王の愛した全てのものを破滅させた。だが後悔を感じず、恥辱とも感じず、そして哀れみも感じない」
Tichondrius「Lich Kingにより鍛造されたそのRunebladeは、魂を絡め取る力を持っているのですよ。そして、貴方が最初のひとり」
Arthas「そして、ただひとりのということか。Lick Kingのご意思はいずこにあられるのか?」
Tichondrius「Cult of the Camnedを再び組織せねばなりますまい。Acolyteは人々の中に隠れております。先ずは彼らを集めることです。それが終わり次第、次の指示を与えましょう」

 ArthasはAcolyteを探し始める。最初のひとりが発見された。

Acolyte「ご機嫌麗しゅう、ご主人様。我々の教主たるKel'Thuzad様はあなたが来られると云っておられました」
Arthas「Kel'Thuzadだと? 何故彼はそんなことを知って──」
Acolyte「お静かに。民衆どもはUndeadの手先を見かけたら、守護兵たちを呼びあなた様の行動を妨げようとすることでしょう」

 Arthasが20名のAcolyteを救出するに連れ、Terenas王を殺し人々を裏切ったArthasに民衆が様々なことを云う。AcolyteたちはTichondriusの元に集合する。

Tichondrius「流石です、Death Knight殿。Cultの者たちはほとんど集められたようです」
Arthas「Lordaeronは灰燼に帰した。奴らになんの役割があるというんだ?」
Tichondrius「彼らは次に貴方がなすべきことの力となることでしょう」
Arthas「なすべきことだと?」
Tichondrius「貴方はAndorhalへと赴き、Acolyteの教主たるNecromancer、Kel'Thuzadを復活させなくてはなりませぬ」


■Chapter.2: Digging up the Dead

 翌日、Andhorhalの外にArthasとその配下のUndeadたちは到着した。彼らと共に奇妙な装置が運ばれていた。

Arthas「その装置はなんだ?」
Acolyte「この奇妙な装置によって、あなた様が私たちの教主の遺物をこちらへと送ることができます」
Arthas「奴の遺物を見つけたら、その場で復活させることはできないのか?」
Acolyte「ご寛恕いただきたい。Kel'Thuzad殿のパワーは強力なLey-Energeyが結合する場所でのみ復活できるのです。そして、この土地にはそういった場所がございません」
Arthas「わかった。では、行くぞ」

 Arthasが目的地にたどり着くためには、三軍のPaladinを倒さなくてはならない。最初の者たちは、Kel'Thuzadの遺灰を守っている。

Gavinrad the Dire「Arthas! 手遅れとなる前にこの狂気の沙汰を止めるんだ!」
Arthas「かつて共にあった兄弟よ、俺は遺骸を集めるために来たのだ。邪魔してくれるな」

 ArthasはGavinradに致命傷を与えた。

Gavinrad the Dire「我らは何故お前を兄弟と呼んだのだろう! 我らの軍に甘やかされた王子を受け入れたこと自体が失敗だった! 貴様の存在がSilver Handを笑いものとしている!」

 ArthasはKel'Thuzadの遺灰へとたどり着いた。

Arthas「来たれ、Necromancerよ。再び汝は必要とされている」
Kel'Thuzad「かつてあなたに、私の死はなんの意味もないと云ったでしょう」
Arthas「……なんだ、幽霊の声を聞いているのか?」
Kel'Thuzad「私ですよ、Kel'Thuzadです。Arthas殿下、私の言葉は正しかったでしょう」
Tichondrius「時間が経ちすぎていますな。遺骸はかなり腐敗しています。これではQuel'Thalasへと旅することは叶わないでしょう」
Arthas「Quel'Thalasだと?」
Tichondrius「そうです。High ElfのSunwellのエネルギーのみがKel'Thuzadを再び蘇らせることができるでしょう」
Arthas「ならば、どうすれば良い?」
Tichondrius「Paladinの所持する特別な骨壷が必要です。そこにNecromancerの遺骸を収めなさい。さすれば、旅の間も遺骸が守られます」
Arthas「わかった」

 ArthasはSilver Handの領地の奥へと侵攻し、もう一人のPaladinと遭遇した。

Ballador the Bright「恥知らずの裏切り者め! 父たる国王の名を辱めやがって! Utherは俺よりもお前を買っていた。だが、貴様はそれを捨て去って、Utherの名誉を汚した! 貴様にはおぞましい死こそがお似合いだ、若造!」

 ArthasがBalladorを素早く片付けると、もう一人のPaladinが現れた。

Sage Truthbearer「光と慈悲を汝に! 全く、あなたの裏切りはUtherを随分と悲しませましたよ。彼は常にあなたのために尽くしたというのに。その忠誠に報いる方法がこれだというのですか?」

 Arthasは同じくこのPaladinを素早く片付け、Utherのもとへとたどり着いた。Utherは骨壷を持っており、Tichondriusがそれを得るためにArthasを送ったのだと考えていた。

Uther the Lightbringer「君の父親は70年に渡ってこの地を支配し、そして君はそれを台無しにした」
Arthas「Uther、なんて劇的なことだろう。俺に骨壷を渡せ。そうすれば楽に殺してやろう」
Uther the Lightbringer「この中には君の父上の遺灰が納められているのだぞ! お前が王国を去り、邪悪に堕する以前の最後の思い出にまで背を向けようと云うのか?」
Arthas「俺はそこに何が納められているか知らなかったが、そんなことは大したことじゃない。俺はそれを奪うだけだ」

 ArthasはUtherを打ち倒した。

Uther the Lightbringer「Arthas、私は地獄でお前を待っているぞ、地獄の貴様のための場所でな」
Arthas「ならば二度と逢うことはあるまい。俺は永遠を生きる」

 Utherは死に、Arthasは骨壷にKel'Thuzadの遺灰を納めた。Tichondriusが現れる。

Tichondrius「素晴らしい手並みでした。これでQuel'Thalasへの旅を始められることでしょう」
Kel'Thuzad「奴に何も話てはいけません! この声はArthas殿、あなただけが聞くことができます。Dreadlordを信頼することのできぬ存在です。奴らはLich Kingの看守役なのです。私がこの世界へと再び戻った時、全てをお話しましょう」

 何処とも知れぬ場所で、数体のDreadlordが今回の出来事のことを話すために集まっていた。

Anetheron「Tichondrius、計画は順調なのか? Archimonde卿はScourgeについての報告を求めておられる」
Tichondrius「Lich KingのDeath Knightはこれ以上なく巧くやっておりますよ……本当に、実に巧過ぎるくらいです。私はNer'zhulがあの新たなDeath Knightに対して密かな目的を持っているのではないかと思っているのですよ」
Mephistroth「人などと云う存在は、長い目で見れば塵芥の存在よ。Ner'zhulが今の我々をあえて邪魔しようとはすまい」
Anetheron「我らがせねばならんことは、Scourgeがやるべきことを行えるかだけよ。我らが目的を達成できねば、Archimonde卿は我らに死を賜るだろう!」
Tichondrius「私を信じてください、兄弟たち。Lick Kingもその配下のUndeadの下僕どもも、Legionの帰還を危うくすることなどありません」
Anetheron「そうありたいものだ。Archimonde卿は失敗に対しては容赦ないからな」

 会合は終わり、Dreadlordたちは何処かへと戻った。


■Chapter.3: Into the Realm Eternal

 六日後、ArthasはQuel'Thalasの近くにたどり着いた。

Arthas「不可思議なるかな、永遠のQuel'Thalasよ。ここに来たのは初めてなんだが」
Kel'Thuzad「心してください。Elfたちは待ち伏せしていることでしょう」
Arthas「惰弱なElfに用心する必要などない。俺たちの軍は敵の死によって更に強化されるのだからな」
Kel'Thuzad「Death Knight卿。自信過剰は禁物です。Elfはそれ程容易い相手ではありませぬ」
Arthas「見ろ、囚人を連れて来い」

 GhoulによってElfが連れてこられた。

Arthas「貴様らの地への入口はどこにあるのだ?」
Elven Priest「邪悪に堕した王子など、Quel'Thalasには入れぬ。木々が境界を守護し、魔法のかかったElfの門が我らの首都を守護したもう」
Arthas「貴様らの門など、この小さな木よりも我らを阻止することができんだろう。Meat Wagonをここに! 我ら自身の手で道を切り開いてやろう」

 Meat Wagonが森林を押しつぶし小さなElfの村が発見される。

Kel'Thuzad「この場所のパワーには強力なものがあります。Elfを殺しなさい! 建物を破壊しなさい! この場所はあなたの拠点として充分な場所です」
Arthas「それは重畳」

 ArthasはElfたちを攻撃した。

High Elf Archer「Undeadどもの侵攻か! 緊急事態だ!」

 小さな村は容易く蹂躙され、Arthasは再び侵攻を開始するとArcherと出逢った。

Sylvanas Windrunner「歓迎されぬものよ、私はSylvanas Windrunner。SilvermoonのRangerの将。警告しよう、引き返せ」
Arthas「Sylvanas、撤退すべきは貴様らだ。死そのものがこの地に訪れたのだぞ」

 最終的にArthasはElfの門を破壊し、SylvanasとElfの生き残りはそれを見ていることしかできなかった。

Sylvanas Windrunner「Shindu fallah Na!(奴らは門を越えた!) 第二門へと下がれ! 後退せよ!」
Arthas「Elfの門は陥落したぞ! 進め、戦士たち! 勝利へと!」


■Chapter.4: Key of the Three Moons.

 程なくしてUndeadの軍は第二門に接近し、Sylvanasのいる橋にたどりついた。

Sylvanas Windrunner「下がれ! 貴様たちは門を越え、虐殺を行った。だが、第二門を越えることは叶わぬ。Silvermoonへと至る門は特殊な鍵でのみ開けられるが、貴様が手にすることはなかろう!」
Arthas「無駄なことだ。貴様も逃れることはできん」
Sylvanas Windrunner「貴様から逃げると思っているのか? 貴様はElfと一度として手合わせしたことがなかろう」

 SylvanasはStarfallの呪文を唱え、橋を破壊した。Arthasは河の対岸に取り残される。

Arthas「畜生! 川を渡る方法を探さねば!」

 程なくArthasは川を渡る方法を発見する。三つの小さなElfの拠点があり、そこにはそれぞれひとつずつ鍵を持っている。最初のひとつ目を発見すると、Kel'Thuzadが目的を説明する。

Kel'Thuzad「MooncrystalはKey of the Three Moonsの構成部品となっています。Elfの門を開けるためには、他のふたつも発見せねばなりません」

 Arthasは残りのふたつを集めると、Elfの門に向かって進軍する。

Arthas「これで終わりだ……」

 Elfの門が開かれた。

Arthas「門は開かれたぞ! Sylvanasさえ倒せば、この王国は我らのものだ!」

 Arthasは王国内へと進軍する。

Sylvanas Windrunner「化け物どもめ、なんということを! 奴らを退去させるにはどうすれば良い?」
Arthas「あのRangerの女はかなり邪魔だ」


■Chapter.5: The fall of Silvermoon

 暫くの地、ArthasはElfの首都Silvermoonへと近づいた。TichondriusがArthasの野営地を訪れた。

Tichondrius「この上なく順調なようですね……これまでの所は。ですが、本当の試練はこれからでしょう」
Arthas「一体いつ現れるのかと思っていたよ」
Tichondrius「私は貴方の仕事を確認するために居るのですよ、人ならざる者よ。貴方のためではないのです」
Arthas「俺だけで充分Sunwellの元へは行けるからな」
Tichondrius「気を抜かぬことです。ElfはSunwellから不死の力を得ています。故に、そう簡単にSunwellを差し出そうとはしないでしょう」

 Tichondriusは消え失せた。

Arthas「Necromancer、奴が俺を助けるために居ると思うか?」
Kel'Thuzad「確かなことは、彼が疑いを抱いているということでしょう。最悪の仮定をすることは、至極自然なことです。気を強く持つことです。私の復活は間近となっています」

 Elfの拠点を破壊し、Sylvanas WindrunnerとArthasは一対一で相対した。

Arthas「お前の勇戦に敬意を評そう。だが、追いかけっこはお仕舞だ」
Sylvanas Windrunner「私を甘く見るな、虐殺者め。Anar'alah belore」

 ArthasはSylvanasを倒した。Sylvanasは死の淵に居る。

Sylvanas Windrunner「殺すがいい! 私は……死を、本当の死を受け入れよう」
Arthas「これまでお前は俺にずっと敵対してきた。俺がお前に与える最後の行為は、死の如き平穏だ」

 Arthasは呪文を唱える。

Sylvanas Windrunner「止めて! 私を殺す勇気もないのか!」

 ArthasはSylbanasをBansheeへと変貌させた。ArthasはSunwellへと進み、そこを守護するGolemを倒した。時は至った。

Arthas「Silvermoonの愚民ども! 俺はお前らに降伏するに足る充分な時間を与えたにも関わらず、それを拒否した! いま今日こそがお前ら種族とその歴史の終焉と知れ! 死そのものがElfの歴史を奪い去る! 今こそ復活せよ、Kel'Thuzad! Necromancerではなく、Lichとして!」
Kel'Thuzad「我、約定どおりに黄泉返ったり! Lich King様は不死をお与え下された!」
Arthas「俺は約束を守ったぞ。Dreadlordについて話してくれるか?」
Kel'Thuzad「勿論ですとも、ですが、ここでは。奴らはどこにでも耳目を潜ませております。安全を確認でき次第、お話いたしましょう」

 三日後、Undead軍はAlterac Mountainsにある冬の街を越えて移動していた。語られるべき時が来ていた。

Arthas「俺はお前を殺したことについて、怒りを感じていないのか?」
Kel'Thuzad「愚かなことをおっしゃるな。Lick King様は私にあなたとの出逢いがどう終わるかを告げられておりました」
Arthas「Lich Kingは、俺がお前を殺すと死っていただと?」
Kel'Thuzad「勿論ですとも。Scourgeが組織されるよりも前に、あのお方はあなたを自らの第一の戦士に選ばれていたのです」
Arthas「彼が本当にそれ程に全知だというなら、Dreadlordはどうやって彼を支配しているんだ?」
Kel'Thuzad「奴ら、Dreadlordは私たちの主たるLick King様を創り上げた存在──Burning Legionの劫火の君主たる存在の代理人なのです。」
Arthas「Legionだと?」
Kel'Thuzad「それは、私たちの住まう世界ではない他の世界を滅ぼした巨大なDemonの軍なのです。奴らはこの世界を他の世界と同様に劫火に包むために来ました。私たちの主たるLick King様は、その来訪の嚆矢として創られたのです。そして、Dreadlordはその目付けとして送り込まれました」
Arthas「Lordaeronの疫病、Northrendの要塞、Elfの虐殺……それは全てDemonの侵略のためだったのか?」
Kel'Thuzad「その通りです。私たちが行ったことが、来るべき戦いを決定付けたのです。行きましょう、私たちはまだ成さねばならないことが多数あります」


■Chapter.6: Blackrock & Roll, Too!

 Blackrock一族の拠点の近郊で、ArthasとKel'Thuzadは計画の第二段階について話し合っていた。

Arthas「そろそろ次の計画を話してくれないか?」
Kel'Thuzad「そうですな。Lick King様の計画の第一段階はScourgeを組織することでした。これは、Legionを阻害しようとする者たちを壊滅させるためのものです」
Arthas「Lordaeronや、High Elfのようにか」
Kel'Thuzad「左様です。次に、侵略を行うためにDemon Lordの召還を行います」
Arthas「それで、どうすればいい?」
Kel'Thuzad「まだ機能しているDemon Gateを守るBlackrock Orcの拠点があります。先ずはDemon Lordと会見し、その命令を受けるためにもGateを使う必要があります」

 Undeadに対して、Orcは自らこそが唯一Legionに仕える者であるとして攻撃を仕掛けてくる。

Blademaster「我らOrcこそがBurning Legionのまことの下僕! 心無きUndeadは忠誠心に薄く、まことの下僕などではない!」
Kel'Thuzad「残虐なるお方々、あなたがたは与えられた命令をこなせませんでした。あなたがたも世界から一掃されねばならないでしょう」

 OrcのHeroがTome of Demon Loreを落とす。Arthasはそれを手にして疑問を口にした。

Arthas「以前にも俺はDemonを崇拝するOrcと逢ったことがある。この事態と奴らも関係があるのか?」Kel'Thuzad「未だ若きお人よ、これは非常に複雑な問題なのです。ただ云うべきこととしましては、彼らは最早Legionにおける特別な存在ではなくなったということです」

 ArthasとKel'ThuzadはOrcを倒してDemon Gateに接近した。

Kel'Thuzad「Archimonde、我は汝を呼ぶ! 汝の卑しき僕は謁見を求む!」
Archimonde「矮小なるLichよ、貴様が我が名を呼んだが故に、我は来た。貴様はKel'Thuzadだな?」
Kel'Thuzad「左様です、偉大なる御方よ。私が召還者にございます」
Archimonde「よし、貴様らはLast Guardian Medivhの遺した呪文書を探し出さねばならぬ。そ奴の失われた呪文のみが、我を貴様らの世界へと呼ぶのに充分強力な力を備えておるのだ」
Kel'Thuzad「偉大なる御方よ、いずこを探せばよろしいのでしょうか?」
Archimonde「定命の者たちの都市Dalaranを探せ。Tomeはそこにあろう。今より三日後、貴様らは召還の儀式を始めるであろう」


■Chapter.7: The Siege of Dalaran

 Arthas率いるUndeadの軍はMageの首都Dalaranへと接近した。Arthasの軍は野営地を作りあげ、最後通牒を行った。

Arthas「Kirin Torの魔術師ども! 俺はLick Kingの筆頭Death Knight Arthasだ! 俺はお前らに、開門しScourgeに降伏することを要求する!」
Antonidas「ごきげんよう、Arthas殿下。あなたのお父上にはお変わりありませんかな?」
Arthas「Antonidas卿、皮肉など要らぬ」
Antonidas「Arthas、私たちはあたなに対する備えを行っていたのだ。私とその仲間は、触れるとどのようなUndeadであろうとも滅ぼすオーラを張った」
Arthas「Antonidasよ、お前の脆弱な魔法では俺を止められぬ」
Antonidas「撤退せよ、さもなくば私たちも本気を出さねばならなくなるぞ。Death Knight、お前次第だ」
Kel'Thuzad「どうやら、三人の魔術師がこのオーラを維持しているようです。それらを殺せば、このオーラも霧散するでしょう」

 オーラの中に入るとUndeadはダメージを受ける。Arthasはオーラの中魔術師を探し出して殺し、オーラを霧散させた。最終的に、ArthashaAntonidasと相対した。

Antonidas「今のあなたは、見るのすら辛いぞ」
Arthas「お前の辛さを終わらせることこそが俺の幸福だ、老人よ。云っただろう、お前の魔術では俺を止められぬとな」

 ArthasはAntonidasを殺し、Medivhの呪文書をKel'Thuzadに渡した。

Arthas「呪文書は君のものだ。魔術師どもが最後の抵抗を行う前に、さっさとここを去ろう」
Kel'Thuzad「確かにその通りです。私は日没を目処にArchimonde様の召還を始めましょう」


■Chapter.8: Under the Burning Sky

 1時間後、日没が始まるとArthasはCircle of Powerの防備を固めた。Kel'Thuzadはそこで儀式の準備をしていた。Humanたちは終結し、間近に迫っていた。

Arthas「Circle of Powerの用意は整ったぞ。召還の準備は終わったのか?」
Kel'Thuzad「大方は。このMedivhの呪文書を読みましたが、彼のDemonに対する知識の深さには感嘆することばかりです。彼は、今まで云われていたよりも遥かに強力な存在であったに違いありません」

 Tichondriusが現れた。

Tichondrius「だが、死から逃れる程強力な存在ではなかった、それは確かなことでしょう。無駄口を叩かぬように。奴の始めたことは、今日をもって完了するのです。召還を始めよ」

 儀式を邪魔しようとするHumanに対するArthasの防戦が開始されてから暫くの後、Kel'Thuzadが召還の儀式を完了した。

Kel'Thuzad「来たれ! Archimonde卿! この世界へと現臨を果たし、汝の力を我らに示さん!」

 Archimondeが現れる。

Archimonde「怯えるがいい、定命の者どもよ、この絶望に! 世界の破滅が訪れたのだ! 全て滞りなく行ったな、矮小なるLichよ。我が計画は完遂された」
Tichondrius「我が主Archimonde様、全ての準備は整ってございます」
Archimonde「よし、Tichondrius。Lich Kingは最早無用。ScourgeはDreadlordの配下とする」
Tichondrius「全てArchimonde様の御意思の下に」
Archimonde「侵略を開始する前に、ひとつ魔術師どもを今後の一例としてやろう……こ奴らの都市を破壊し、歴史の灰と変えてやろう」
Arthas「一体なんの冗談だ? 俺たちは一体どうなるのだ?」
Kel'Thuzad「耐えられよ、若きDeath Knight殿。Lich King様はこれを予期しておられた。あの方の偉大なる計画にはあなたが行うべき役割があるのですから」


■Cinematic

 Archimondeは都市の外の砂漠にDalaranの複製を作成した。Archimondeがその複製を破壊すると、実際の都市もそれに応じて破壊され、都市は完全に廃墟となった。



††† ††† ††† †††



■Chapter.1: Landfall

 Prophetの望み通り、ThrallはGreat Seaを越えて西へと人々を導いた。数週間がかかったが、彼はそれを完遂した。船は自然によって痛めつけられていたが、Orcは島へとたどり着いた。

Grunt「Warchief、Maelstromを越える時に我々の船はかなり損傷致しました。最早修復も不可能です」
Thrall「分かっている。この場所がどこかわかるか? ここがKalimdorだろうか?」
Grunt「ご下命通り西へと旅しましたから、きっとここがそうなのでしょう」
Thrall「よし。Grom Hellscreamや他の船がたどり着いた形跡はあったか?」
Grunt「残念ながら」
Thrall「そうか、移動の準備をせよ。同胞たちが同じくたどり着けていたのなら、海岸に沿って彼らを発見できるかも知れない」

 その途中、ThrallはCentaurが豚顔の者たちに攻撃を仕掛けていることを発見した。同時に、Centaurの軍が集まっているのにも気づいた。Gromの気配はどこにも無かった。程なくして、ThrallたちはCentaurに襲われた。

Troll Headhunter「馬人間どもが攻撃してきたぞ! 気をつけろ!」
Thrall「Lok-Tar! Lok-Tar!」

 豚顔の者たちのリーダーであるCairne Bloodhoofが現れる。

Cairne Bloodhoof「私はCairne Bloodhoof、Taurenの長である。あなたがた緑色の肌の者たちの戦いは、勇気と凶暴性を備えている。非常に興味深いな」
Thrall「私はThrallと云います。彼らは私の同胞であるOrc種族です。私たちは定められし運命を求めて来ました」
Cairne Bloodhoof「運命の探求とな? それは、程無く見出せるであろうかな、若人よ。それはそれとして、遠く北の地にOracleが居るという。彼ならば、それを叶えることができるかもしれないが──」
Thrall「北ですと? そういえば、北に向かって進む馬人間どもの軍団がいました」
Cairne Bloodhoof「なんと? なんということだ! 私の村が危ない!」

 ThrallとCairneが村に急ぐ。Centaurの到着と同時に彼らも到着した。長い戦いを経て、Thrallは村を守り通した。

Thrall「あなたの氏族はご無事のようですね、ご老体」
Cairne Bloodhoof「若きWarchiefよ、君に感謝する。だがCentaurどもはこの地域で得られるもの全てを奪い去った。このままでは餓死せざるを得ず、そうするわけには行かぬ。我々はMulgoreの草原へ向かわねばならぬ」
Thrall「懸念されておられるのは、あの略奪者どもが追って来ることでしょう」
Cairne Bloodhoof「その通りだ。平野でのあの悪魔どもの速度は我らと比較にならない」
Thrall「ふむ、あなたが先ほどお話したOracleのことを教えていただけるなら、私たちはあなたの護衛を勤めましょう」
Cairne Bloodhoof「私は君とその同胞に好意を感じるよ。君たちの協力に感謝する」


■Chapter.2: The Long March

 ThrallとCairneは物資を運ぶためにキャラバンを作り上げた。

Thrall「この地は自然のままで美しい。まるで私たちが本来居た場所のようだ」
Cairne Bloodhoof「うむ。我らTaurenは常にEarth Motherの恩寵への感謝を忘れぬ。君たちは、開かれた平原で自由に生きるよりも遥かに辛い運命を歩もうとしているようだな、若きWarchiefよ」
Thrall「そうかもしれません。ですが、私の同胞たちは、あなたがたにとっての土地に匹敵する価値があるのです」
Grunt「Warchief、略奪者どもを発見しました!」
Thrall「Cairne、Kodoは重荷を背負って疲労している。休ませねばならないだろう。あなたはここに残り、私たちがオアシスを見つけるまでキャラバンを守ってはどうだろうか?」
Cairne Bloodhoof「なんと! 私を慮る必要などないぞ、少年よ。私は老いているかもしれぬが、無力というわけでもない」

 Thrallがオアシスに至るまでに、はぐれていたOrcたちとも合流する。Cairneは距離を取ってKodoと共に追って来る。程なくして、Thrallは三番目のオアシスにたどり着いた。しかし、多数のCentaurが高所から攻撃を仕掛けてきた。

Thrall「Cairne! キャラバンを破壊されるな!」
Cairne Bloodhoof「Earth Motherの怒りを、その身の程に知れ!」

 Cairneが地面を踏みつけると地がひび割れた。CentaurはOrcとTaurenによって倒された。

Cairne Bloodhoof「奴らはもう私たちを襲うことはないだろう。若きWarchiefよ、君の目的を果たすがいい」
Thrall「Oracleの元へと行くのだが、どうすれば良いのですか?」
Cairne Bloodhoof「伝説によれば、それはEarth Motherによって編まれた運命の束を見られるという。それは、それだけで君の宿命を示すだろう」
Thrall「どこに行けばいいのです?」
Cairne Bloodhoof「遠く北の地、Hyjal山の麓近くにStonetalon Peakがある。そこの盆地でOracleを発見できるだろう。君の手助けとするために、君たちの旅路のために選りすぐったKodoを受け取ってくれ」
Thrall「ありがとう、Cairne。あなたを忘れることはないでしょう」
Cairne Bloodhoof「若きWarchiefよ、君に幸あらんことを。Earth Motherの恩寵が常に君にありますように」


■Intermission: The Wreckage of Lordaeron

 Orcたちが自らの運命を探している間にも、ArchimondeはLordaeronを滅ぼしつつあった。

Tichondrius「ごきげんよう、偉大なるMannoroth殿。どのように侵略を行いましょうか?」
Mannoroth「はッ! 脆弱なHumanどもは抵抗すらできぬ」
Tichondrius「Scourgeは、私が探し出した者たちと異なり素晴らしい仕事を行いました」
Mannoroth「莫迦にするなよ、Dreadlord。Orcの失敗についてはわかっている。奴らを見つけたら、我自身が奴らをしつけてくれよう!」
Tichondrius「勿論ですとも、それこそが私がここに来た理由です。貴方は既にここにOrcがいないことを知りたいと思ったからなのですよ」
Mannoroth「なんだと? 本当なのか?」
Tichondrius「勿論本当のことです。私の配下の者たちは非常に頼りになる者たちばかりなのです。報告によれば、OrcたちはKalimdorに上陸したそうです」
Mannoroth「Kalimdorだと? 奴らはなにをしているのだ──はッ! Orcは我のモノだ、奴らがなにをしようともな!」

 Archimondeが現れる。

Archimonde「そしてMannoroth、お前は我がモノなり。貴様も重々承知しているであろうがな。命令に従わぬOrcどもを観察し、しばし待つのだ。奴らにもまだ利用価値があるかも知れぬ」


■Chapter.3: Cry of the Warsong

 Stonetalon Mountainsの麓へとたどり着いて五日後、ThrallたちはOracleを探し続けていた。

Grunt「Warchief、一週間もの間この不毛地帯を旅していますが、Centaurと豚人間と戦うことより他なにもありません! 私たちの敵は我らの気力を試そうとしているのでしょうか!」
Thrall「うむ、単調さとこの陽光は我らの神経をささくれ立たせている。だが、進まねばならんのだ! Oracleを発見すれば、全ては明らかとなろう!」
Grunt「見てください! Warsong一族です! Humanと戦っています!」
Thrall「なんだと? Lok-Tar、戦士たちよ! Hellscreamを援護しろ!」
Archmage「惨めなOrcども! 何故私たちの後を追ってこの土地へと来たのだ!」
Grom Hellscream「無駄口を叩くなHumanめ! その口は、オレが貴様の四肢を引きちぎり、叫ぶ時のためにとっておけ!」

 OrcたちはHumanの小規模な拠点を破壊した。

Thrall「Grom、これはどうしたことだ? それに、このHumanたちは一体やってここまで?
Grom Hellscream「オレたちと同じ方法でだろう、弟よ。オレの見る限りでは、Proudmooreという名の脆弱な少女が奴らを率いているようだ。その女の軍は、北へと続く山道を封鎖した」
Thrall「そうか、だがその女性の如何に関わらず、私たちは通らねばならん。私たちの野営地を作る間、この地域の偵察のためにHunterを送り出そう。その時までHumanとの接触は禁ずる!」
Grom Hellscream「仰せに従おう、Warchief」

 偵察はThrallにHumanに気づかれずに進むことが可能であろうと報告する。しかし、Gromは戦いを渇望していた。彼はHumanの野営地のひとつを攻撃した。

Grunt「Warchief、Warsong一族はあなたの命令にも関わらずHumanを攻撃しています!」
Thrall「なんだと! こうなれば今は戦わざるを得まい! 防備を固めよ、Hellscreamのことは後回しだ」

 Humanと戦った後、ThrallはZeppelinを売るGoblinの商人のもとへとたどり着き、Zeppelinを使ってHumanの次の攻撃を回避した。

Thrall「これで朝までにはStonetalon Peakにたどり着くことができよう」
Grom Hellscream「真の戦士たる者ならば、Humanから容易く道を奪い取ることができるであろうにな」
Thrall「Grom、あなたは心の平静さをも失ったのか? 私はHumaに手を出すなと命令したはずだ! 一体どうしたというんだ?」
Grom Hellscream「オレに御託を垂れるな、若輩者が! あの恥知らずどもは死に値した! Thrall、そうは思わないのか? あの日のように、Demonが近しかった頃のように……」
Thrall「私はあなたたちになにが起こったのかはわからないが、その殺戮欲求を許すわけにはいかない」
Grom Hellscream「すまない、Thrall。お前が正しい。オレは……オレはその欲求を抑えることができる」
Thrall「Grom、例えそうだとて、それを試すわけにはいかない。一族には北の森へと向かい、私たちの居住地を作るよう命令する。Oracleを発見した後、私たちもそこに向かうだろう」


■Chapter.4: The Spirits of Ashenvale

 Thrallと率いられた者たちはOracleへと向かっていた。HellscreamとOrcの分隊はAshenvale Forestで居住地を作っていた。

Grom Hellscream「畜生、Thrallめ、オレたちにこんなことをさせやがって! あいつは肉体労働に偉大な戦士たちを使うことに決めたんだぞ? あいつはオレ無しではなにもできないだろうに」
Grunt「Chieftain、この森はなんとも奇妙に感じます。非常に……静かですし、誰かに見張られているようにも感じます」
Grom Hellscream「お前はあらゆる精霊を恐れているだけではないのか? ここには古代よりの木とその影しかないぞ」
Grunt「あなたには聞こえないのですか? この場所にはなにかある! 私は生ける者ならば恐れません、ですが、手にした斧は肉体を失った幽霊には効かないのです!」
Grom Hellscream「黙れ、さっさと仕事に取り掛かれ! Warchiefの新たな居住地には多くの木材が必要となろう。この区域の森林を切り開け!」

 実際に、Orcたちは古代よりの種族Elfによって見張られていた。Humanの国のElfと異なり、ここのElfは全て女性であった。彼女らの拠点は全て巨大な木の上に作られていた。Gromは新たな拠点のために巨大な木を破壊して利用した。Orcの材木の備蓄は満杯となった。GromはThrallのために居住地を作るよう命じた。


■Intermission: The Blood of Mannoroth

 Moongladesの近くへとMannorothとTichondriusが現れた。Mannorothは近くにいた動物たちを虐殺する。

Mannoroth「Ashenvale Forestか、一万年が経とうとも、この呪われた場所は見間違えぬ! こここそは我が古代よりの敵、Night ElfのDemigod、Cenariusの谷だ」
Tichondrius「ええ、Archimonde卿は私たちがKalimdorの侵略に着手する前に、Cenariusを殺すことを求めております」
Mannoroth「我は奴と再び合間見えたいと思うが、悪賢い奴のこと、姿を見せぬだろうな」
Tichondrius「宿命的でございますね。あなたのペットたるOrcは、最近この森林地帯を破壊したことでCenariusの怒りを買ったようです。Archimonde卿と私とは、私たちのためにOrcがCenariusを殺してくれると考えております」
Mannoroth「OrcではCenariusに叶わぬ。我が記憶にある限り、奴の力は非常に強力だ」
Tichondrius「ですが、あなたもまた同じことでしょう。あなたが以前にOrcに対して行った"血の協定"は彼らを未だ縛り付けております。彼らに再び力を与えればいいのです」
Mannoroth「なにを行えというのだ、Dreadlordよ」
Tichondrius「この池にあなたの血を零すのです。その穢れはOrcを誘い、その血を飲み味わえば彼らを止められる者などいないでしょう!」

 Mannorothは勝利の予感に笑い、池に血を零した。


■Chapter.5: The Hunter of Shadows

 翌朝、Ashenvale ForestでGrom Hellscreamが巨大なOrcの野営地を完成した。しかし、森林を破壊したことでCenariusの怒りに触れた。

Cenarius「この古代の地を穢そうとするのは何者だ? このCenariusとNight Elfの怒りに触れようとするのは何者だ?」

 Cenariusが呪文を唱えると、多くの木々が戦士に変じる。

Grunt「木々が動くとは! 私たちは攻撃を受けています!」
Cenarius「参戦せよ!」

 CenariusとNight ElfはOrcの野営地のほとんどを破壊し、小さな野営地だけが残った。Cenariusが再び呪文を唱えると、破壊された木々の戦士とは別に新たな戦士が生まれて補充された。

Cenarius「我が戦士たちよ、この地よりこの獣どもを一掃せよ! 我は森にて貴様らを監視するだろう」

 CenariusはOrcの攻撃のほとんどを無効化していた。Cenariusが立ち去った後、Troll Witch Doctorが北の池に力を感じることを告げた。Hellscreamはそれを信じて北へと向かった。池はSatyrの一団によって警護されていた。

Satyr「愚かなOrcども! 劫火の主はこの泉を守れと命令なされた。貴様らは、この闇の泉を飲むに値せぬ」
Grom Hellscream「おまえらが何なのか、何に仕えているかは知らんが、オレの邪魔をするな!」
Witch Doctor「この池は巨大な力を放出していますが、Demonの呪いを感じます!」
Grom Hellscream「ならば、オレは既に呪われている! Cenariusを打ち破るためにこれを飲まねばならぬというのなら、そうしよう」
Grunt「そんな! それはWarchiefの教え全てに背いています! 私たちは再びあの怒りの渇望に支配されるべきではありません!」
Grom Hellscream「戦士たち、以前とは違うように、だがオレたちは受け入れねばならない! オレたちは破壊の存在そのものにならなくてはならないのだ!」

 Hellscreamは泉の水を飲んだ。彼の体は赤い色となり、体躯は膨れ上がった。

Grom Hellscream「素晴らしい! 再びあの力を感じるぞ! 戦士たちよ、来い! この闇の水を飲め、オレたちは生まれ変わるのだ!」

 新たに得たDemonic Powerによって、OrcはCenariusを殺すことができた。

Grom Hellscream「Demi-Godは倒れた。Warsong一族は偉大なり!」

 Mannorothが現れる。

Mannoroth「久方振りだな、Grommash」
Grom Hellscream「Mannoroth! そんな……そんなことが」
Mannoroth「貴様らを再び我がものとする。Orcどもよ、貴様らは我らBurning Legionから一度は逃れたが、再び我らに仕えることとなった!」
Grom Hellscream「止めろ! オレたちは……解放されたんだ!」
Mannoroth「愚かなるかな、哀れな虫けらめが。我こそは汝の怒りの心、我こそは汝の怒りの思考。我は汝にこの世界に混沌をもたらす命令を与える。果て無き空虚のもとに、そうするがいい!」


■Chapter.6: Where Wyverns Dare

 Stonetalon Peakを拠点としたThrallとその配下の者たちは、行き詰っていた。

Orc Scout「Warchief、あなたの命令のもと山頂までを偵察した所、Humanは頂上まで要塞を建設したようです」
Thrall「彼らはなにをしようとしているのだ? 攻撃をしかけるのなら、これまでも充分に機会はあった筈だが」

 Cairne Bloodhoofと率いられたTaurenが近づいてくる。

Cairne Bloodhoof「Ish-ne-alo-por-ah、若きWarchiefよ」
Thrall「Cairne! 何故ここに?」
Cairne Bloodhoof「君たちOrcへの借りは血をもってなすより他は無い程のものだ。我らは君たちがOracleと出逢うのを手伝いに来た。だが、あの金属を着込んだ桃色肌の輩が問題のようだな」
Thrall「あの肌の者たちはHumanと呼ばれています。彼らは海の向こうに居た頃より、私たちの敵だった。彼らは私たちをPeakから守りたいように思える」
Cairne Bloodhoof「ふむ。Oracleの賢知はあまねく全ての者のためにある。おそらく、近くに生息するWyvernは私たちに手を貸してくれるだろう、彼らは敵対的な侵略者に対して容赦ないからな!」

 Cairneの助言を受けて、ThrallはWyvernを探した。一団を発見したが、Wyvernは攻撃を受けていた。

Cairne Bloodhoof「HarpyどもがVyvernを屈服させているようだ!」
Harpy Queen「Stonetalon Peakはわたくしたちのもの。獣じみた者もHumanどもも、いずれの自由にもさせぬ。攻撃せよ、姉妹たち!」

 Cairne BloodhoofはWyvernを自由にしたら彼らが助力してくれると信じている。Thrallはそれを信じてWyvernを解放した。

Cairne Bloodhoof「今こそ! この誇り高い獣は我らが頂上に到着する助力をしてくれることだろう」

 Wyvernの助力によってHumanの拠点は破壊され、Oracleの居る場所への入口へとたどり着いた。しかし、小柄なHumanがThrallのすぐ前にそこへと侵入した。そのHuman──Jainaは遠征隊を率いていた。

Cairne Bloodhoof「待ちたまえ、Warchief」
Thrall「あの若い魔女は以前にGromが話してくれた者でしょう。彼女もまたOracleを探しているようだ」
Cairne Bloodhoof「用心すべきだ。この洞窟は待ち伏せに適している」
Thrall「大丈夫です、Cairne。私はHumanによって育てられました。故に、その策略も計略も知り尽くしています。彼らにOracleへ至る私の歩みを止めることはできはしません」


■Chapter.7: The Oracle

 数分後、ThrallとCairneがStonetalon Peakの洞窟の中へと入った。

Cairne Bloodhoof「道が違う方向に分かれているな」
Thrall「大洞窟はそれぞれ違う方向に伸びているようです。私たちは二手に分かれるべきでしょうか?」
Cairne Bloodhoof「そうだな。気をつけなさい。山の深部にどのような古よりの存在がいるのかはわからないのだから」
Thrall「諒解した、Cairne。幸運を」

 二手に分かれ、Thrallは奇妙な門を発見した。その内の一人がThrallに話しかけた。

Azune「私はAzune。古代のPrincess of the Moonの子供のひとり。私の心が取り戻されるまで、誰もここは通過できません」

 Thrallがそれを見つけ出し、彼女へと返す。

Thrall「Azune、ここにあなたの心がある。Oracleへの道の通行を許可していただきたい」

 だが、更に先に進むと行き詰まりが発生した。溶岩の穴を越えねばならず、そこを越えるための手段が無かった。

Thrall「どうやら、何らかの種類の幽体物質の橋のようだな。だが、それにエネルギーを供給するための魔法石がないようだ。運がよければCairneがそれを発見してくれるだろう」

 運よくCairneが魔法石を発見した。

Cairne Bloodhoof「この宝石はその台座に銘が刻まれているな。うむ……これはSpirit stone of Stonetalon Chasmか。伝説が本当ならば、Oracleへと続く霊橋を作動させるはずだ!」

 Cairneが宝石を使い、Thrallのいる場所に橋をかける。

Cairne Bloodhoof「うむ、零体の橋だ。伝説の通りだ。若きWarchiefよ、Oracleへの道は開かれた!」

 ThrallとCairneが橋を渡ると、Jainaと率いられたHumanの軍がそこでは待ち構えていた。

Jaina「Orcたちよ、私たちが追われているのは分かっていました。防備を固めなさい!」
The Prophet「止めよ! この場所で流血沙汰は許さぬ」
Thrall「その声は……あなたはOracleではない! あの預言者ではないか!」
The Prophet「ご明察だ、Durotanの息子よ。私は預言者であり、皆々が私の導きにより訪れた今、運命のさだめしを告げるだろう」
Thrall「ここからなにが始まるというのだ?」
The Prophet「Thrallよ、こちらはJaina Proudmoore嬢。Lordaeronの生存者を率いておられる」
Thrall「生存者だと? どういうことだ?」
The Prophet「Lordaeronは滅んだ。そして、DemonはKalimdorを侵略するために訪れるだろう! 共に手を携えることこそのみが、世界を劫火より救うことを可能とするだろう」
Jaina「彼らと手を取り合う? それは、莫迦げたことだわ」
The Prophet「私の言葉を聴いていなかったのか? Legionは積み上げた歴史を無にし、全ての生命を滅ぼすだろう! Thrall、あなたの友人であるGrom HellscreamはDemonの影響下に落ちた。程なくあなたの種族が永遠に失われることだろう!」
Thrall「そんな……そんなことになる前に、私は死を選ぶだろう!」
The Prophet「あなたはすぐに彼を救わねばならぬ! 彼は私があなたに約束した運命の鍵となる存在なのだ。だが、それはあなた一人では行えまい」
Jaina「ま、待って頂けませんか! そんな、なにを! あなた方が私に期待しようと──」
The Prophet「若き魔女よ、運命はすぐそこまで迫っている。選択をすべき時なのだ。生けるもの全ての運命のために、HumanとHordeは手を携えねばならぬ」


■Chapter.8: By Demons Be Driven

 三日後、Barrensの境界近くでThrallとJaina、それにCairneは準備を行っていた。

Cairne Bloodhoof「The Prophetの言葉が正しければ、Warsong一族の拠点は丘の向こうにある筈だな。そろそろ戦いの準備をしようか」
Thrall「わかっている、Cairne。まさか自分の同胞と相打つことになろうとは、考えてもいなかったが」
Jaina「Thrall殿、いいですか。このSoul Gemであなたの友人たるGrom Hellscream殿の精神を彼を傷つけることなく捕らえることができます。そうしたら、それを野営地で待つ私に渡してください。Demonの支配下からGrom殿を解放することができるでしょう」
Thrall「私は……Proudmoore嬢、あなたの手助けに感謝を。私が望んだその日が来るまで、私は決して心楽しむことはないだろう」
Jaina「私たちでそれを行いましょう。私は野営地で待機し、出来得る限りの手助けをしましょう。ご幸運を、礼節を知るひとよ」

 Jainaは自分の野営地へと戻った。

Cairne Bloodhoof「君の周りで精霊が暴れているぞ、若きWarchiefよ。彼らは君の苦しみと……深い悲しみを感じ取っている」
Thrall「Cairne、Hellscreamは私にとって兄弟に等しい存在でした。その彼と一族がDemonの影響下に落ちた今、その上彼を救えなかったとしたら私の同胞たちは永遠に呪われたままかも知れません」

 ThrallがGromの居る場所へと近づくと空は赤く燃え始めた。

Jaina「Thrall殿! 天が劫火に包まれているわ!」
Thrall「これは普通の嵐ではない! 祖霊よ加護を……皆の者、心せよ!」

 Infernalが地面に落ちて参戦する。

Thrall「戦え、戦士たち! 手遅れになる前にHellscreamのもとへとたどり着かねばならぬ!」

 ThrallはDemon Gateの前に立つGromまでたどり着いた。

Thrall「Grom! 私と来るんだ!」
Grom Hellscream「お前がオレを導けると思っているのか? 運命は今オレの手にある。Mannoroth卿こそオレたちの主」
Thrall「それは誰だ? あなたは理性で話していない!」
Grom Hellscream「ああ、Thrall。お前はDemonがオレたちの種族を邪悪に変えたと信じていたな。それは、半分は本当のことだ。だがな、オレたちはDraenorで自らの意思で自分たちを売り渡したのだ! 他のChieftainどももオレも……Mannorothの血を飲んだのだ。そして、オレたちは自らに呪いを受けたのだ!」
Thrall「あなたは全て分かった上で……同胞たちに……これを……? ああああッ!」

 ThrallはSoul Gemを使いGromを捕らえ、Jainaの居る野営地に描かれたCircle of Powerへと戻った。数人のHumanの司祭とOrcのシャーマンがDemonの影響を清めると、Gromは解放された。

Thrall「Grom?」
Grom Hellscream「Thrall……大丈夫だ。……すまない。オレは……すまない。本当に、すまない」
Thrall「全く、なんて酷い言い訳だ! 今すぐ、私たちの同胞を救うのを手伝ってもらわうぞ!」
Grom Hellscream「Mannoroth……オレたちはMannorothと渓谷で対決しなくてはならん」
Thrall「わかった、それからにしよう。私はその忌々しい奴の存在が我慢ならない」


■Cinematic

 ThrallとGromはPit Lord Mannorothと戦うために渓谷へと踏み入った。空は劫火に包まれ、渓谷の視界は狭かった。Mannorothの姿は隠されていた。

Mannoroth「予想通りか。我は貴様らが来るであろう事を分かっていた。我が元へHellscreamを誘うのをな。貴様の愚かな種族と同じく、そ奴の血は我がモノなのだ」

 Mannorothは地面に武器を突き立てると、ThrallとGromの前に姿を現した。MannorothはOrcと比較して巨大な体躯を誇っていた。Thrallが叫びながら地面に武器を付きたて、Mannorothへと駆け寄り飛び掛った。Mannorothは翼を閉じてハンマーの攻撃を防いだ。

Mannoroth「どれ程抗おうと無駄なことだ」

 Mannorothの攻撃にThrallは吹き飛ばされ、岩にぶつかった。Mannorothは嘲笑した。Gromも同様に倒され、彼の斧は足元に転がった。

Mannoroth「その餓鬼は救われたと信じていたようだが、奴の魂のその中にくすぶっていたものを知らなかったな。貴様は心の奥底で、我らと貴様らが同じ存在であると分かっているのだ」
Grom Hellscream「違う!」

 Gromが足元に転がった斧を手にMannorothに攻撃をすると、Mannorothが防御を固めた。斧はMannorothの胸を狙っていた。Gromの体からDemonのエネルギーが抜け落ち、その瞬間にMannorothを滅ぼす大規模な爆発が起こった。Hellscreamは燃えながら後ろ向きに吹き飛ばされた。Thrallが足を引きづりながら横たわるGromへと近づいた。

Grom Hellscream「Thrall。血煙が吹き出た。Demon Fireはオレの血管から燃え出たのだ。オレは……オレは……開放した……オレ自身を……」

 Gromは事切れた。

Thrall「そうではないぞ、旧き友よ。あなたは私たち全てを解放したのだ」



††† ††† ††† †††


■Chapter.1: Enemies at the Gate

 HumanとOrcは協力し、世界に対するDemonの脅威を振り払うため、Ashenvaleで活動を続けていた。しかし、Night Elfたちはこれを快く思っていなかった。Night Elfの指導者であるTyrande Whisperwindは、これらの侵入者が自らの国に不吉を運んでくるであろうことを感じていた。Tyrandeは山頂から野営地へと向かった。他のNight ElfたちはTyrandeのことを心配していた。

Shandris Feathermoon「失礼しました、司祭殿。しかしながら長い間Ashenvaleを見ておりましたね」
Tyrande Whisperwind「Shandris、私は森へと闇のなにかが入ってきたのを感じたわ。そして、それがこちらへと向かってくることも」
Shandris Feathermoon「Cenariusを殺した緑色の肌の者たちのことですか?」
Tyrande Whisperwind「ええ、多分。でも、それ以上のなにかの存在が……」

 偵察のフクロウがHumanとOrcの野営地の上を飛ぶ。

Duke Lionheart「気を抜くな! Jaina殿とOrcのWarchiefはこの野営地が迅速に作られることを望んでおられる!」
Footman「ちッ! こんな所にいるべきじゃない! Orcと手を組むなど……」
Grunt「我々は残ったDemonを倒すためにいるのだ、Humanよ。我らと目的を同じくすることに感謝するのだな」
Duke Lionheart「わかった、わかった! だがこれは命令だ! 作業を続けろ!」

 TyrandeとShandrisへと視点が戻る。

Tyrande Whisperwind「そうね、OrcとHumanは私たちの国を荒らそうとするかしら? そうしたら、Ashenvaleへと足を踏み入れたことを後悔することになるでしょうけど。私たちも野営地を作り、このよそ者たちの対応を考えましょう」

 Tyrandeは野営地を作り上げた。途端、近くにいた鹿が走って逃げた。空は闇に覆われ、炎が噴出した。Burning Legionと配下のUndeadが出現した。

Grunt「Undeadだ! 守りを固めろ!」
Footman「奴らはLordaeronから俺たちを追って来たんだ!」

Archer「Eluneよ、我を救いたまえ! 死者が群雲のように押し寄せているわ!」

 数体のAbominationが走り、空は炎を吹いていた。生命それ自体が滅ぼされる運命は明白だった。

Tyrande Whisperwind「はやく、急いで後退を、姉妹たち! 私たちでは抗えない程数が多すぎるわ」


■Chapter.2: Daughters of the Moon

 三時間後、Hyjal山の麓にTyrandeとその配下の者たちは逃げてきて、そして今尚逃げていた。Tyrandeは森を抜けて走っていた。

Archer「Undeadは疲れ知らずです。奴らからは逃げおおせません!」

 ArchimondeとTichondriusはTyrandeを追う追跡者たちと前線に居た。

Tichondrius「どうでしょう、Archimonde様。Elfは恐れるに値しません。Scourgeは──」
Tyrande Whisperwind「Archimonde……。一万年の時を越え、一体どのようにしてこの世界へと?」
Archimonde「Legionはこの世界を滅ぼすために帰って来たのだ。今度は貴様ら種族は我らを止めることは叶わん」

 Doom GuardがTyrandeの近くのArcherを殺した。次いでTyrandeに向かうと、彼女は姿を消した。

Archimonde「愚か者どもめが! 逃げられたではないか! 奴を発見しろ! そして殺すのだ!」

 ArchimondeはTyrandeを取り逃がしたDoom Guardを殺した。Legionが去ると、Tyrandeは再び姿を現した。夜間姿を隠す能力は、Night Elf生来のものであった。

Tyrande Whisperwind「恐れていた日が遂に来たのね。Burning Legionの再臨が! 全てが失われる前に、姉妹たちにこのことを伝えなくてはならないわ!」

 Undeadが近づく度に隠れて、Tyrandeは森林を縫うように抜けて進んだ。朝になる前に、TyrandeはNight Elfの野営地へとたどり着いた。

Shandris Feathermoon「Tyrande殿! Eluneよ、汝の恩寵に感謝します! Undeadがいずこからともなく現れ、突如として村を襲ったのです!」
Tyrande Whisperwind「Ishnu-dal-dieb、Shandris。それ以上の難題があるわ。UndeadはBurning Legion、私たちの古来よりの仇敵によって送られたものなのよ。このような敵に対しては、ただひとつしか選択の余地がないわね。私たちはDruidを目覚めさせなくてはならないわ」


■Chapter.3: The Awakening of Stormrage

 翌日、強力なDruidが眠る神聖なMoongladeのはずれへとTyrandeとその配下は到着した。

Tyrande Whisperwind「Cenariusが死した以上、Druidを目覚めさせるのは私たちの使命となったわ。聖なるMoongladeの島から、Demi-Godの角笛を取り出さなくてはならないわ。その角笛の響きだけが、Druidを目覚めさせることができる」
Archer「ですが、司祭殿。Orcが島に拠点を作ってしまっています。私たちは彼らを越えねばCenariusの角笛のもとへは行けません!」

 Night Elfの軍が現れる。

Huntress「司祭Tyrande殿、あなたと出逢えたことでEluneに感謝を。Undeadは近くのBarrow Densに向かっています! Densは放棄するしかありませんが──」
Tyrande Whisperwind「そこにはひとりのDruidが、Furion Stormrageが眠りについているのよ……。。全てのDruidの中で最も賢明で最も強力なそのひと。彼にLegionが戻ったことを伝えなくてはならないわ!」
Huntress「ならば急ぎましょう。このままでは彼が目覚める前にUndeadがたどり着くことでしょう」
Tyrande Whisperwind「急ぎましょう、姉妹たち! 私たちの希望はFurionの目覚めにかかっているわ!」

 苦労してOrcの拠点を突破した後、Tyrandeは角笛を守る三体のPrimal Guardianを倒した。

Tyrande Whisperwind「やっとだわ! これがCenariusの角笛! これでFurionを目覚めさせられる!」

 Tyrandeが角笛を吹く。その音は地に響き渡り、FurionはUndeadがたどり着く前に目覚めた。

Furion Stormrage「角笛は鳴り響き、約定の通り私は目覚めたぞ! 地に腐敗と汚濁の悪臭がただよっておる。それに怒りを抱かずにいられようか」

 Furionは近くの木をTrentの戦士へと変えた。

Furion Stormrage「いにしえの守護者よ、現れよ! これらの侵略者を叩き潰せ!」

 TrentはUndeadに攻撃を仕掛けた。


■Chapter.4: The Druids Arise

 二日後、Winterspring Valleyにある多くのDruidが眠る場所へとTyrandeとFurionは到着した。

Furion Stormrage「Tyrande、君と最後に逢ってから一千年が過ぎた。Emerald Dreamを歩む間も、常に君の事を想っていたよ」
Tyrande Whisperwind「Furion、また逢えてとても嬉しいわ。だけど、あなたを目覚めさせたのは緊急の事態があったから」
Furion Stormrage「Dreamの中で、まるで地が自分の体であるかのようにその汚濁を感じたよ。私を目覚めさせる判断は正しかった」
Tyrande Whisperwind「Burning Legionは再び現れた、Cenariusは殺され、よそ者たちが申請な場所を我が者顔で闊歩している」
Furion Stormrage「予想通りか……ArchimondeがHyjalの山頂を目指し、世界樹を狙うことに疑いの余地は無い。奴が世界樹のエネルギーを奪い取ったとしたら、世界は破滅するだろう」
Tyrande Whisperwind「私はあなたとDruidたち全てを目覚めさせようと考えていたの。Druid of the Talonはこの谷の終着点にあるBarrow Densに居るわ。私たちが彼らを目覚めさせられれば、Demonを止めることができるかもしれないわ!」

 近くでHumanがUndeadと交戦している。FurionとTyrandeはそれを観察していた。

Footman「やれやれだ! やっと撃退できた。拠点まで戻って再編成と怪我の手当てをしよう」

Furion Stormrage「ふむ、よそ者たちもUndeadと戦っているのか? 彼らはArchimondeとDemonに対する強力な同盟者となろう」
Tyrande Whisperwind「奴らのような雑種などと! 奴らはCenariusを殺したわ! 共に戦うことなどできないわ」
Furion Stormrage「それはわかる、愛しいひとよ。だが、私たちは和解すべきなのだ。Sentinelたちに警戒を怠らせないように。Undeadやよそ者があれだけとは限らないのだから」

 FurionとTyrandeがDruid of the Talonを探していると、土地の穢れが広がっていることに気づいた。

Tyrande Whisperwind「なんてこと! 地は穢され、Trentは狂気に犯されているわ! 彼らがこのようにされることなど、あってはならないのに!」

Satyr「弱虫ども、これ以上近づくな! Tichondrius殿の下命に従い、我らは侵入者全てを殺す!」
Furion Stormrage「哀れな者どもだ! 貴様らがかつてNight Elfと呼ばれたこと、それ自体が私にとって苦痛だ!」

 FurionとTyrandeは穢されたTrentと他の者たちを倒し、Barrow Denへと進んだ。

Furion Stormrage「現れよ、Druid of the Talon! 嵐の黒鳥よ、戦乱に舞え!」

 Furionが角笛を吹くと、Druidはカラスとして飛んで現れ、覚醒する。その中の一人が人型へと戻った。

Furion Stormrage「Ishnu、alah、同胞たちよ。Kalimdorに宿命の時が迫りつつある。あなたたちの力を必要としている」
Druid of the Talon「ご命令のままに、Shan'do Stormrage」
Furion Stormrage「私たちは地の底に眠るDruids of the Clawを探して目覚めさせなくてはならない」


■Chapter.5: Brothers in Blood

 翌朝、Hyjalの地下のBarrowへとFurionとTyrandeはDruids of the Clawを探すために進入した。

Furion Stormrage「このBarrow Deepsへは、三千年近くも誰一人訪れていない。この入口を封鎖した後、どのような生物がここを住居としたのかは定かではない」
Tyrande Whisperwind「恐れるべきものなどないわ。今まで唯一私たちを止めた敵は、今私たちの土地を穢しているわ。さっさと済ませて、地上へ戻りましょう」
Furion Stormrage「勿論だとも。だが、注意を怠るな。Druids of the Clawがどのような反応を示すか、確かな所はわからないのだから。」

 Barrowの深部に多数の門によって守られた道が分かれている。

Tyrande Whisperwind「道は南へと分かれてるけど、この入口がそうなのかしら」
Furion Stormrage「これは、違う。どうして私は忘れていたのだろう?」
Tyrande Whisperwind「愛しい人、扉の向こうには何があるの? なにを心配しているの?」
Furion Stormrage「この扉はIllidanの牢獄へと続いている。今すぐ立ち去ろう、すぐに!」
Tyrande Whisperwind「Illidanですって? 一万年の昔の! 彼はまだ生きていたというの? Furion、彼を解放すべきだわ! 彼はUndeadとその主たるDemonに対する協力者としては完璧だわ」
Furion Stormrage「駄目だ、Tyrande! あ奴を解放するわけにはいかん!」
Tyrande Whisperwind「だけど、彼はあなたの兄弟だわ!」
Furion Stormrage「なんにせよ、奴は余りにも……危険だ」
Tyrande Whisperwind「私を止めることができるのは、女神だけだわ。私は彼を解放します。あなたの意思に関わらず、Illidanを解放するわ」

 Tyrandeは最初の門を抜けて急ぎ去る。Furionたちは元もとの道に残り、不承不承ながら眠るDruidの探索を続けた。FurionはDruids of the Clawを見つけるが、彼らは既に目を覚ましていた。

Furion Stormrage「おお……Druids of the Clawは既に目覚めていたか! 兄弟たちよ、ここへ! なすべきことは多いのだ!」

 Druids ofthe ClawはDruids of the Talonに近づくと攻撃した。Druids of the Clawは熊へと姿を変えており、これに対抗するためにDruids of the TalonはCycloneを起こしてDruids of the Clawを空中へと浮かせて無力化した。

Furion Stormrage「彼らは動物の姿へと変わったために理性を失ったようだ。今の彼らは野性と非情さだけだ! 角笛を吹けば理性を取り戻すかもしれないが、この場所では全ての者にはとどかん。もっと深部へ行かねばならん」

 Furionは洞窟の奥へと進む決断を下した。追って来る者をEnganglingによって止め、更に先へと進んだ。洞窟の中央部へとたどり着くと、FurionはCenariusの角笛を吹いた。

Druid of the Claw「Shan'do Stormrage! 一体私たちになにが起こったのですか? 私たちが自身が何者か覚えていた時から、随分の時が経ちました」
Furion Stormrage「全て問題ない、thero-shan。再び君たちの力を必要とする時が来た。幾世もが過ぎ、再びBurning Legionは現れた。私たちが一致団結してこそ奴らをこの世界から退去させることができよう」
Druid of the Claw「私たちは命令に従います、Shan'do Stormrage」

 一方、Tyrandeと少数のElfたちはIllidanを発見していた。

Tyrande Whisperwind「最早引き返せないわ。女神もFurionが間違っていたと認めて下さる」
Elder Watcher「あなたは無謀だ! 女神は奴を解放しようとするあなたを許さぬだろう!」

 TyrandeはIllidanが捕らえられた牢獄へと進むが、そこは完璧に守護されていた。

Keeper of the Grove「待たれよ、司祭殿! この場所はあなたのような人ですら立ち入ることは禁じられている。この邪悪は牢獄の縛鎖に捕らえられたままでなくてはならん」
Tyrande Whisperwind「かつて彼は英雄だった。今一度その時が来たと信じるわ」
Keeper of the Grove「狂われたか! 裏切り者を解放することは、我らを破滅に導くこととなろう!」

 Tyrandeは全ての見張りを倒し、牢獄へと接近する。その中には、影のように一人の姿があった。

Tyrande Whisperwind「Illidan! そうなのかしら?」
Illidan Stormrage「Tyrande……君の声なのか! 闇の中で過ごした時の後に聞く君の声は、オレの心を照らす月光のようだ」
Tyrande Whisperwind「Illidan、Legionが再び世界に訪れたわ。人々があなたを必要としているわ」

 Illidanは捕らえられていた牢獄を破壊する。

Illidan Stormrage「君がそう望むのなら、オレはDemonを狩ろう。だが、オレは最早他の者に対する借りは無い!」
Tyrande Whisperwind「では地上に戻りましょう! Demonの穢れは今という時にも広がっているわ!」

 TyrandeとIllidanはBarrowが入口へと向かうと、Furionと新たに目覚めたDruidと出逢った、

Tyrande Whisperwind「Furion!」
Illidan Stormrage「随分と長かったぜ、兄弟。その長き間、全ては闇の中だった!」
Furion Stormrage「Illidan! それは貴様の罪故だ、何もかもな!」
Illidan Stormrage「それでオレをまた裁くというのか? オレたちは共にDemonと戦った、そうだろう」Tyrande Whisperwind「もう、二人とも充分でしょう。やらねばならないことがあるわ! 愛しい人、Illidanの手助けを借り、私たちはDemonを世界から放逐して生き残った者たちを救わねばならないわ!」
Furion Stormrage「Tyrande、その代価を考えたのか? この裏切り者の手助けは我々を破滅へと導くかもしれん。それ以上、何も云うことはない」


■Chapter.6: A Destiny of Flame and Sorrow

 Illidanは穢されたFelwoodの森で解放された以降のことを考えていた。Illidanは気づかなかったが、Arthasはそれを近くの丘から見ていた。

Illidan Stormrage「一万年が過ぎ自由となったオレが、まだ尚兄弟は悪党であると考えている! あいつにオレの本当の力をみせなくては! Demonの支配下にないことを明らかにしなくてはな!」
Arthas「お前はDemon Hunterなのか? その意思は間違いなく自分のものか?」
Illidan Stormrage「死の悪臭が鼻につくぞ、Human。オレに近づけば後悔することになるぜ」
Arthas「お前が来るがいい、互角の敵手の存在を知ることになるだろう」

 Illidanが突撃するが、互いに傷を負わせることができなかった。

Illidan Stormrage「永遠に争い続けられそうだな。お前はそうしたいのか?」
Arthas「Undeadの軍を指揮するDreadlordはTichondriusと呼ばれている。奴はGul'danの頭蓋骨と呼ばれる強力なWarlockのアーティファクトを使っている。それによって、この森を穢しているのだ」
Illidan Stormrage「お前はオレにそれを盗めと云っているのか。何故だ?」
Arthas「Tichondriusに義理は無い。そして、我が主は……Legionの衰退から利を得るのだ」
Illidan Stormrage「貴様の云うことを信じろと?」
Arthas「我が主は全てを知るのだ、Demon Hunterよ。お前が生涯に渡って力を求めたことをもな。その力が今お前の手に届く所にあるのだぞ! それを手にしろ、さすればお前を止めることのできる者なのいなくなるだろう」

 Arthasは立ち去った。IllidanはFurionの考えは間違っていると証明するための力が必要だと考えを固めた。Gul'danの頭蓋骨へと至るためにIllidanは戦った。

Illidan Stormrage「これでDemonどもは森を穢すことはできんだろう。だが、もしもこの頭蓋骨を破壊し、そのパワーを己のものとすることができるなら、Archimondeの将兵のどいつよりも強くなることができるだろう。そうだ……力はオレのモノだ!」

 IllidanはGul'danの頭蓋骨を破壊した。そのパワーによって、IllidanはDemonへと変貌した。

Illidan Stormrage「オレは今や完全な存在となった!」

 IllidanはTichondriusのもとに現れ、その配下を打ち倒した。

Tichondrius「なんです? あなたは……誰なのです?」
Illidan Stormrage「お前の自信の程を見せてみろ、Deadlord!」

 IllidanはTichondriusを殺した。程なくしてFurionとTyrandeが到着した。

Furion Stormrage「邪悪なるDemonめ! 私の兄弟と共になにをしたんだ?」
Illidan Stormrage「Furion、オレだよ。オレがそうなったんだ」
Tyrande Whisperwind「そんな! Illidan、どうしてそんなことに?」
Illidan Stormrage「Undeadの将は殺した。森林も間もなく元に戻るだろう」
Furion Stormrage「おまえの魂を犠牲にした上でか? おまえは最早私の兄弟ではない! 去ね! 二度とこの地に足を踏み入れるな!」
Illidan Stormrage「よかろう……兄弟」

 Illidanは立ち去った。


■Interlude: The Last Guardian

 二日後、FurionとTyrandeは森林の穏やかな場所に居た。The Prophetはその頭上を鴉の姿で飛んでいた。Tyrandeは苛立ちを隠せなかった。

Tyrande Whisperwind「私たちには無駄な時間はないわ、Furion! なにをしているの?」
Furion Stormrage「昨晩夢を見た。素晴らしい鴉が私の心に呼びかけ、ここに私を呼び出したのだ」

 ThrallとJainaがそこへと訪れた。

Thrall「私たちも同じくここに呼ばれたのだ」
Furion Stormrage「来訪者よ、あなたがたは何者なのだ?」
Thrall「Durotanの息子Thrall。HordeのWarchiefを務めている」
Jaina「そして、私はJaina Proudmooreです。Lordaeronの生存者を率いています」
Tyrande Whisperwind「お前たちがこの地に立ち入ることは許されていないわ!」

 The Prophetが降り立ち、鴉から人の姿へと変わった。

The Prophet「落ち着かれよ、司祭殿。彼らはLegionに対して同盟のために来たのだ」
Furion Stormrage「私の夢に現れたのは、確かにあなたでした! ですが、あなたは我々に何故このような申し出をするのですか?」
The Prophet「私は……私こそがLegionが戻った原因なのだ。幾年も前に、私はこの世界にOrcを導き、それによってDemonに対してもこの世界への道を開いた。私はその罪によって、愛しい人たちの手にかかって死んだ。だが、私の死にも関わらず、東の大陸では長きに渡って戦乱が続き、全ての王国はそれに飲まれて破壊された。今、私は、真実私たる存在へと戻った。私は……私の名はMedivh、この世で最後のGuardianたる存在。今こそ云わねばならぬ。この世界を護るためには、唯一生ける者たち全てが敵に対するために一致協力せねばならないのだと!」


■Chapter.7: Twilight of the Gods

 翌朝、OrcとHumanはHyjalの山頂を護るための準備を行っていた。Night Elfも同じくLegionに対するため、山頂近くに居た。TyrandeとFurion、それにThrallは計画を打ち合わせるために集っていた。Jainaは一人遅れてテレポートして現れた。

Jaina「遅くなって失礼しました。私たちが恐れていた通りになっています。Archimondeと率いられたDoom Guardは山頂へと向かっています。ここまで来るのは時間の問題でしょう」
Furion Stormrage「一万年前、私たちNight ElfはBurning Legionを退けた。世界は砕かれたが、私たちは世界樹と共に平和の内に不老を謳歌して生きて来た。私たちは世界樹の守護者であり、それによって自然なるままに不老と力とを与えられた。今こそ、私たちはその力を返す時だ」
Tyrande Whisperwind「あなたは定命の者たちと同様に、私たちもまた定命の者になることを分かっているのね。私たちの力も、同じく弱まるわ」
Furion Stormrage「そのようなことを惜しむべきではないよ、愛しい人よ。私たちは充分長い間生きてきた。私は山頂へと向かい、防衛の準備を整えるとしよう。愛しい人よ、どのような結果となったとしても、忘れないでくれ……我らの絆は永遠だと」

 Furionは世界樹の門へと向かうと、召還の呪文を唱え始める。山の麓にArchimondeが現れる。

Archimonde「我が声を聞け、Night Elfども! 報いの時は来たぞ!」

Jaina「奴らの兵力に対抗するため、そちらの兵をこちらへ回してください。Thrallと私はArchimondeが山頂へ向かう時間稼ぎをします!」
Tyrande Whisperwind「大胆な人ね、お嬢さん。私は異邦人たちを誤解していたようだわ。Eluneの光が常にあなたにありますように!」

 目的は、Furionが準備を完了するまでの時間、Archimondeに対する時間を45分間稼ぐことであった。Jainaの拠点はArchimondeに最も近い。Humanは果敢に戦うが、結局はLegionに圧倒されてしまう。ArchimondeはJainaに近づいた。

Archimonde「我に歯向かうとは無謀な程勇敢だな、愚かなHumanよ。貴様と同国の者たちが、貴様程に勇敢であったなら、世界から貴様らの国を滅ぼす時にもっと楽しめただろうにな!」
Jaina「云うことはそれだけかしら?」

 Jainaはテレポートした。

Archimonde「Stormrage! 姿を現せ! 定命の者の小娘が、貴様の代わりに全ての戦いを引き受けたというのか?」

 Thrallの拠点も奮戦したもののJainaと同じ運命を辿る。

Archimonde「Orcは惰弱な存在であり無価値だ! 何故Mannorothは貴様らをそれ程に気にかけたのか!」
Thrall「Demonよ、私たちの心は貴様らが考えるよりも強い! もしも私たちが滅ぼされるとしても、それも良いだろう! 少なくとも、我らは自らの意思で行動しているのだから!」

 Thrallが同じくテレポートして脱出する。

Archimonde「惰弱なる者どもはかつて我を傷つけた……最早Legionに敵対できる者などいないのか? なんと歯ごたえのないことだ! これ程に脆弱な抵抗しかないのなら、数世紀前に侵略は完了していたであろうに!」

 Night ElfはFurionの必要とする時間を稼ぐが、やはりArchimondeには対抗しきない。Furionはそれを遠くから見守っていた。

Furion Stormrage「Archimondeは勝利に酔っている。最早その時が至るまで、私の仕掛けた罠を見破ることはできないだろう」

 Archimondeは門に到着した。

Archimonde「世界樹へとたどり着いたぞ! 終焉を見届けよ、定命の者どもよ! 滅びの時は来たり!」

 TyrandeはFurionが見守る場所へと駆け寄った。

Tyrande Whisperwind「異邦人たちは長時間に渡って奴を押し止めてくれたわ。そちらは成功したの?」
Furion Stormrage「勿論だ。私たちの勝利だよ」

 Archimondeは世界樹へとたどり着き、谷を覆う根を登り始め、やがて幹へと至った。Furionはそこから離れた場所から、Cenariusの角笛を吹き鳴らした。Furionによって召還された、山を覆う程の数のWispがArchimondeへと殺到する。そのエネルギーはArchimondeを傷つけ、爆発させた。

 山を覆う木は全て焼け焦げ、山も崩壊しかけているように見える。世界樹は根を残して吹き飛んでいた。

The Prophet/Medivh「木々もやがては癒され、世界もまた癒されるだろう。犠牲は払われた。Orc、Human、Night Elfは過去の憎悪を拭い去りひとつ敵に対して協力して立ち向かった。自然存在もまた、永遠に邪悪なる影を振り払うために立ち向かった。世界には希望があり、最早Guardianは必要とされない。未来は定命の者たちの手に委ねられた。私の成すべきことが成された今、最早私の居場所は人々の過去へと、伝説へと消え去るのみ……」
- End of the Reign of Chaos -