PS2。大神のネタばれがあるようなないような。
Mudohさんがそれ程にはまっているのならば、買ってみようじゃないかとなんとはなし買った『大神』にはまりっぱなしでしたよ。桜餅作りが瞬獄殺だというのは、Mudohさんのを読んで知ってて尚爆笑したり、所々のイベントで燃えたり涙したり。パロディも、なんつーか二十代後半から三十代前半向けに作ってないか? とか思ったり思わなかったり。天まで届く塔を昇ると猫の分神がいたり、犬の八犬士の敵が赤カブトだったり。そして最後のイッスン口上には不覚にも涙。
アクションゲームとしての難易度は、かなり簡単。一回も死ななかったし、回復アイテムを99個まで持てるのでしっかり使えば絶対に死なない。操作性は悪くないものの、カメラの動きがいまひとつなせいか、そのせいで難易度が上がっていたような気がする。全体的には『筆しらべ』というかなりユニークなシステムを利用したアクションパズルゲームだったのかも知れず。
『筆しらべ』は、要するに筆状のカーソルを操作して画面に線を描くと、色々な効果が発揮されるというもの。敵に横線を描けば一閃で切り裂いてダメージを与え(或いは岩とか障害物を切り裂いて道を開いたり)、水郷では水から対象に線を引けば水がするりと移動して火を消したり対象に水を汲んだりできる。全十三種類それぞれが様々な効果があり、ついでに云えばこいつらとの出逢いの時もそれぞれがそれぞれ適度に莫迦で好みでしたよ。
シナリオ面で云えば、プレイヤーが操作するキャラクターは狼の姿をした大神であるアマテラスなのですが、意思決定は一切プレイヤーにゆだねられていないのですよね。前半は全くそういったことを感じなかったのですが、後半まで行くと、ヒミコの死の覚悟に始まって、アマテラスは全てを知り全てを理解して尚己の目的を果たそうとしているのではないかと思わせるのですよねえ。神は目的に対して無慈悲であるもの。そして神は語らぬもの。そんな風に。
回収し切れていない、多分語られていない伏線は残っているのですが(100年前のアマテラスの行動とか月の民とかカグヤとか、日蝕が100年に一度だと前回のアマテラスもそれに逢っている筈だとか)、それはそれとして最初から最後まで非常に楽しめました。いいゲームでしたよ。
そんな中で何が一番どっきりかというと、大神アマテラスが女性だったってことなんですけどね。単に女性格なだけかも知れないけど。そうなると尻をこっちに向けるポーズは……はしたないッ! 見たことは無いけれども、多分Bearさん云う所のアリア社長なみにはしたないッ!
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